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フローリングのコーティングについて

こんにちは!
今回はフローリングに施すコーティングの種類とその特徴、勘違いしがちな点をお伝えします。

フロアコーティングの種類
フロアコーティングには、ガラス系・ウレタン系・シリコン系・UV系などがあり、それぞれ特徴が異なります。一般的な4種類を以下にご説明いたします。

ガラスコーティング

特徴
艶あり・艶なしの選択が可能
紫外線による劣化を防ぐ(UVカット効果)
風合いの変化が少ない
耐用年数20年程度

メリット
無機質の為、舐めても安全
硬度が硬い(およそ9H)
耐水性、耐溶剤性、耐洗剤性、対擦傷性が高い
伸縮性がある為柔らかいフロアに施工可能
水拭き、洗剤拭きが可能
デメリット
滑りやすい
強い衝撃でコーティングが割れる可能性がある
完全硬化に2日ほどかかる
ワックスの上に塗布不可能


ウレタンコーティング

特徴
艶が控えめ
低コスト
耐用年数10年

メリット
環境に優しい水性塗料
摩擦に対する強さが高い
施行中の匂いが比較的控えめ
デメリット
安全基準をクリアしていない薬品の可能性がある
薬品に対してやや弱い(アルカリ性の洗剤などに弱い)
フローリングとの密着が比較的弱い
完全硬化までに1ヶ月ほどかかる


シリコンコーティング

特徴
艶がある
耐用年数5〜10年程度

メリット
基本性能が高い(硬度や耐溶剤性など)
床暖房対応、UVカットなどの種類が豊富
フローリング以外にもキッチンや洗面所にも使われる
デメリット
塗り直しが難しいので長期間保護はできない
完全硬化までに1ヶ月ほどかかる


UVコーティング

特徴
光沢があり高級感がある
フロアコーティング最上位の品質
耐用年数20年程度

メリット
コーティングの安全性が非常に高い
耐久期間。保護性能が最も高い
塗り直し可能
紫外線照射の施工で即施工完了
デメリット
特殊な機材と高い技術が必要な為、価格が高め


コーティングとワックスの違い

コーティングをかけるまではしないがワックスを塗ったら保護できるのか??
コーティングもワックスもフローリングの保護という観点では、両方ともコーティングになりますが、「コーティングはフローリングに塗装を施す」「ワックスはフローリングのお手入れの一種」というイメージで捉えていただければわかりやすいと思います。
コーティング済みフローリングに出来てワックス塗布フローリングに出来ない(しない方が良い)項目は
・水拭き厳禁(水・お湯・洗剤に弱い)
・滑りやすくなる可能性が高い
・半年に1度の塗り直しが必要(塗り重ねるに連れてフローリングの質感は損なわれる)

ワックスはあくまでお手入れです。小学校の頃を思い出して下さい、長期休暇前に教室にワックス掛けしませんでしたか?まさしくアレそのものです。
昨今、ワックスも種類が豊富になりました。フローリングとの相性を考えた際、どのワックスを選べばいいかについては結局のところ専門業者に選択してもらうのが1番良いです。

ノンワックスフローリングとは?

最近の主流でもありますノンワックスフローリング。これはワックス掛けをしなくても耐久性があるフローリングのことを指します。
フローリングの表面が表面加工されたフィルムシートになっており、水性の物質を弾く特性があります。
ノンワックスフローリングにワックス掛けは不要です。ワックス掛けできなくありませんが、素材によっては食いつかない場合や膨れてくる場合がある為、もしワックス掛けを検討しているなら施工店などに確認してからにしましょう。


コーティングに抱いている間違ったイメージ

オーナー様と話していると、コーティングに対して間違ったイメージを持たれている方が多かったのでご紹介いたします。

・コーティングをかければ傷が付かなくなる

一番多い勘違いはこれです。結論から言うと、コーティングをかけても傷は付きます。物を落とした衝撃を守るというよりは擦り傷や汚れからフローリングを保護するものとお考えください。
上の各種コーティングの特徴を参考にしたり、商品説明欄に記載のある硬度を判断基準の一つにしてください。
くれぐれもどんなコーティングをかけても“物を落としたら傷が付く”という可能性はお忘れなく

・コーティングをかければずっと保護される

コーティングには耐用年数があり、製品によって異なります。
また、よく歩く箇所とそうでない箇所には当然摩耗の差が生まれます。耐用年数と硬度を参考に比較してみるといいでしょう。
(玄関の廊下は人が一番通る箇所ですので、一番先にすり減っていくでしょう。)

・コーティングをかければ綺麗になる

コーティングは美観回復の施工ではありませんので、変色や傷がある場合はコーティングを施工した後も変色や傷がある状態です。
傷補修に関しては、傷補修に使われる塗料などと上からかけるコーティングの相性などもあります。(場合によっては、コーティングをかけたら今までなかった傷の補修跡が出てきたりなんてことも。。。)
最近はコーティング業者が補修も請け負ってくれたりするので、相談してみるといいでしょう。



長文になってしまいましたが、いかがでしたか?
フローリングのコーティングは築年数に関わらずあらゆるご入居者様が気になるポイント。けども高い金額をかけて施工後がどうなるのか心配という声に少しでも判断材料を与えられたのであれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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