人を雇い続けて思う、一緒に働く人に求めたい資質。

めずらしく、夜中に筆がスラスラ進みました。

職場では、業種や職位を問わず、どの組織からも求められる人は、こんな資質を持っている人なのではないでしょうか? (順不同です)

1.柔軟さ・適応能力

どんな職場もユニークで、同じ職場なんて2つとありません。正しい方針や仕事の方法も1つではないし、絶対的にいい企業文化なんてありません。もし、今の職場のやり方や考え方、カルチャーがよくないと思ったり、肌に合わないのであれば自ら去ればよいのであって、自分の知っているやり方や考え方が正しいという前提で、自分の主張がまず先にくるのは、「わがまま」ではないでしょうか。

「郷に入れば郷に従え」ではないですが、たとえ前職で成功体験があっても、過去にしがみつくのではなく、今の自分が属するの職場のやり方や考え方、カルチャーを理解して、馴染むことができるかどうかは、新しい組織に入った時に早く戦力になれる人材かどうかの分かれ目になりそうです。

ただし、組織に合わせるだけで自分を押し殺せなんて言うつもりはありません。新しい組織にまず馴染んだうえで、持っている強みを発揮して組織にいい影響を与える仕事をすればいい。そんな風に、所属する組織が変わっても力を発揮できる人は、柔軟さや適応能力が高い人で、それはもう歓迎されます。

2.誠実さ

誠実さに欠けている人は、手を抜いて仕事をしても心が痛まないし、自分が得をしたつもりになってしまいます。そんな人がいると、組織としても、社員の働きぶりを監視する必要に迫られることになります。監視するためのシステム、仕組み、マニュアル作りとオペレーションの構築に時間と費用を取られ、非効率な運用になることが避けられません。組織の規模が大きくなれば、オペレーションの構築によるコントロールはある程度仕方のないことなのかもしれないけれど、小さな組織では、特に、お互いが誠実に働き、助けあい、信頼関係で成り立つ職場が理想です。
#少なくとも私たちはこの理想を追求したい

3.謙虚さ

「自分が正しい」とか「自分の方が優れている」と思い込んでいる人は、ちょっと指摘されようものなら自己防衛に走りがち。人に何か注意されると相手の発言のあらを見つけて反論し、反論する勇気がなくても納得もせず、くすぶった気持ちで仕事をしているように見えます。

自分の強みに自信を持つのは大切だけれども、強みを持つに至る過程に目を向けると、今まで努力をする過程でサポートしてくれた人たちがいたり、環境がよかったということが往々にしてあるものです。それらに感謝している人は奢らず、謙虚さがあります。また、強みがある人にだって、短所や弱みはあるわけで、それらの弱い部分を内観できるだけの成熟した心を持っていれば、「自分が他人より優れている」とはなりませんし、謙虚にならざるを得ません。結果、謙虚な人は、同僚にも思いやりを持って仕事をしています。さらには、「自分が正しい」とか「自分の方が優れている」なんて思っていないから、職場でも他人の言うことにしっかり耳を傾け、本質を理解しようとする姿勢が備わっていることも大きいです。

4.向上心

「命とは、生きている時間」とよく表現されます。勤務時間が1日8時間とすると、人生の中で実に長い時間を職場で過ごしていることがわかります。そんな大切な人生の時間を給与を得るためだけに使っていいのでしょうか。もちろん、お金に困っている時には生活のために給与を最優先事項にして働くこともあるかもしれません。でも、向上心がある人は、紆余曲折しながらもお金(給与)を得る目的以上に、自己の成長の場ややりがいの場として仕事や職を選ぶでしょう。自分のために働いていることが、会社のためにもなっているという状態です。会社にとっても、そのような人がいると職場にも活気が出るし、皆が楽しく働ける。何よりも個の成長が会社の業績にもつながるし、会社の業績を上げてくれる人の給与は上がります。経営にとっても好循環が生まれます。

これを経営者に求められていることに置き換えると、そのような向上心がある人に選ばれる職場を作ることと言えそうです。これからの時代の組織がよい人材を確保するには忘れてならない要素だと思います。
#気を引き締めます

5.経験値

経験値が高い人は、物事に対応するいわゆる引き出しが多く、機転を利かせることもでき、問題を解決に導く能力を持っています。ちなみに、単に「体験」が多いだけではダメです。同じ出来事が身に降りかかっても、そこから学び成長する人と、単なる出来事として素通りしている人がいます。ここから言えるのは、日々起こる出来事や体験から学び、「経験値」に昇華させるためのプロセッサーを搭載している人かどうかということ。洞察力や感受性、思考力が高い人は、高性能のプロセッサーを搭載していると言えそうです。

6.想像力

指示されてからでしか動けない人と、自分で考えて動ける人との違いは、想像力にあるように思います。

想像力がある人は、こんなことができます。
●手持ちの情報と経験を掛け合わせて、物事の全体像を把握できる。
●相手の立場や考え方を想像できる。
●特定の言動がどんな結果をもたらすかを予測できる。

想像力がある人が仕事を引き受けるときは、次のようなことを把握しています。
●その仕事がプロジェクト全体の何を担うものなのか
●成果物として何をどのレベルで出すことが求められているのか
●結果を出すために次に何をすればよいのか
また、全体を想像できるから、全体像を正確に把握するに足りていない情報や矛盾している情報も自ら割り出して、的確な質問をしてくれます。

想像力がある人に仕事を依頼する時は、プロジェクトの状況や目的を伝える事が指示の重要な部分になります。具体的なタスクにも触れますが、摺合せ程度でよく、細かいことまで指定する必要はありません。自らのタスクを整理して仕事にとりかかってくれるので、2、3割の説明で十分なことが多いです。逆に、想像力がない人ほど情報や人の言葉を分断して捉えるので、指示を出すのも難易度が高くなります。例えば、以前に話したことがある情報は当然理解しているものとして指示を出すと、その情報は加味されずに指示を解釈をしていたり、都度、言葉で明確にタスクを指示しないと「聞いていません」と言われてしまいます。的外れな成果物が出てきても、「指示した人が悪い」とか「ミスコミュニケーション」として片付けられてしまうことも多く厄介です。もちろん、想像力がある人の力量に甘えずに、仕事を依頼する時は都度1から10まで正確かつ明確に伝えればいいのかもしれませんが、非効率で時間がとられること極まりなく、耐え難い。
#これを耐えることを「コミュ力高い」こととは思いたくない

7.思いやり

同僚でも取引先でも、相手が仕事をしやすくなるように思いやりを持てる人がいると、その周りの人は働きやすくなります。お互いに思いやりがあれば、チームとして仕事もどんどんはかどります。
#当たり前のこと過ぎてすみません
#でも、自分を最優先にするテイカーの人って多いと思いませんか?

また、思いやりがある人は、クライアントのことを優先できる心が備わっています。マニュアルにあろうがなかろうが、一歩踏み込んだ臨機応変な対応をしてくれますし、日頃から思いやりを持ってクライアントに接してくれているので、ビジネスを超えて人と人との信頼にも繋がっています。そしてクライアントからのお礼の言葉に励まされ、また次の日も思いやりの気持ちをもって仕事ができるという好循環すら作ります。


ここに書いたことを理解してくれたり、話を深めていけるような人と一緒に働きたいです。

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