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【エッセイ】雨の境界線

仕事終わりに、
パンク修理で預けていた
お気に入りの水色フレームの自転車を引き取りに行った。

店が見えたぐらいで、
心地よい程度の雨が降ってきた。

別に慌てず。傘を差さず。店に向かう。

“じっとり”としていた湿度が、やわらぐ。
心地よい雨。

水色フレームの自転車が見える。


雨が止む。


「えっ!?」

空を眺めると・・・
ちょうど、
グレーと水色のツートンが
今そこに。


“じっとり”とした湿度が、また漂う。

修理を終えた水色の自転車と水色の空が
ちょうど重なるここが
雨の境界線のようだ。


自転車での帰路は、

心地よい雨と風のおかげで
一日の仕事の疲れがほどよく癒された。


by  カツなう


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