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「日本の財政」について考えてみた〜歳入、歳出、借金の現状と、日本経済の停滞要因、私たちにできること〜

皆さん、こんにちは。

先日、知人の投稿で知った財務省が今年の4月にリリースした「これからの日本のために財政を考える」という資料を、まずは皆さんにシェアしたい。

私たちの税金はどのように使われているのか。日本の経済は停滞しているのか。どのくらい借金に頼ってるのか。自分自身の支出の管理はするけど、自国の歳出(支出)には関心がない。これは日本人の特徴のひとつかもしれない。

私もこの資料を見るまでは、正直に言えば、ネットの情報で知った「フリ」をしていた側の人間だ。その姿勢を改める必要があると感じた。自分の子どもが生きる「未来」を考えるなら当然だとも思う。

今回の記事は、なかなか資料を読む時間がない人向けに、私なりの気になった部分について抜粋し、主観的な見解をまとめてみた。添付画像はすべて上記のファイルの内容なので、あらかじめご了承いただきたい。

「歳出構造」はどうなってる?

まず、2023年度の歳出内訳を見ていきたい。下記の画像の通りだが、皆さんはどのようなイメージを抱いただろうか。

1:予算はどのような分野に使われているのか

少子高齢化の影響を受け、社会保障費は年々増加している。この後に比較データをシェアするが、国債費(国が借りたお金を返済する金額)もどんどん増えていることが分かる。

3:なぜ財政は悪化したのか(財政構造の変化)

上記のデータからも分かる通り、公共事業や防衛への支出額の絶対値は変わっていない。支出額の合計は48兆円も増えているにも関わらず。この図を見て、日本は投資をしているといえるだろうか。少なくとも私は全くそうは思えない。

「歳入構造」はどうなってる?

では、私たちで言うところの「収入(歳入)」はどうなっているのか。こちらもまずは下記のデータを共有したい。くれぐれもお伝えをしておくが、これは日本の財務省が出した正式な資料だ。

2:財政はどのくらい借金に依存しているのか
3:なぜ財政は悪化したのか(財政構造の変化)

この資料を見れば分かる通り、日本の歳入は予算段階ですでに公債金を充てにしており、しかもその比率は約3割だ。毎年借金が膨らみ、返済額がどんどん増えていく。皆さんの家計がこのような状況だった時、毎日を笑顔で過ごすことができるだろうか。

経営の視点から見れば、この状況は明らかに「自転車操業」の状態で、経営者をしている私なりに言葉を選ばずに言えば、倒産寸前の経営状況と言っても過言ではない。

日本の「借金」はどんな状況か?

少し視点を広げて「世界」の観点から、日本の借金の「ヤバさ」をこの資料は伝えてくれている。下記の図を見ていただければ分かるだろう。

6:日本の借金の状況

日本の借金はすでに1,100兆円を超えている。この数字をイメージできる人はいるだろうか。比較対象にはならないかもしれないが、あの「世界のトヨタ」と言われているトヨタ自動車の年間売上は約38兆円だ。

GDP比較の債務残高割合も、日本は先進国の中でも圧倒的に高い。これは世界における日本の「信頼の高さ」を示す数値にも見えるかもしれないが、すでにその許容範囲は完全に超えていて、大いなるリスクとして世界には映っているのではないかと私は察している。最近の急激な円安の影響などにも、このような背景を少なからず含まれている。

日本経済の「停滞」の要因とは?

そもそも、日本の経済は伸び悩んでいるのか。「失われた30年」という言葉を聞いたことがある人も多いだろう。下記のグラフを見ても分かる通り、日本は借金が増えているにも関わらず、GDPの成長はずっと横ばい状態。つまり投資が成長と連動していない

さらにコロナが追い討ちをかけ、日本の歳出は増大した。パンデミックに対する国費を使用した割合が最も高いのは日本であるというデータもある。

8:経済成長の停滞と財政①

「投資が成果と連動していない」と言いながら、一方で、そもそも投資自体が少ない(もしくはされていない)との意見もある。これはまさにおっしゃる通りの見解で、財務省の中でも問題視されているようだ。すでに今頃感も否めないが、このまま何もしないわけにもいかない。

10:経済成長の停滞の要因と課題

人口減少による「労働投入量」の減少が日本の経済の停滞の根本の問題であることは確かにそうかもしれないが、このような背景はすでにかなり前から叫ばれてきたことであり、それに何も手を打たずに過ごしてきたのが日本社会である。これは、政治の責任でもあるが、政治は我々が選んだ議員によって行われていることを考えれば、我々にも責任はあるだろう。

私たちがこれからできることは?

ここまでの内容を読んで、日本という国に絶望している人もいるかもしれないが、これからも日本で生きていくためには、私たち一人一人の行動が重要になる。今回はその啓蒙活動も含めて、この記事を書いた。

別に私は正義のヒーローになりたいわけではない。すでにこれは個人で対処できる範囲を完全に超えており、日本という集団が意識を変える必要があると感じている。財務省がこのような資料を出す意味もそこにある。

21:未来のために、今、私たちは何をすべきか

国としての具体的な解決の方向性は資料にもいくつか書いてあるが、あえて今回は掲載しない。それは国に頼ったものでしかなく、私たちができることとしてかけ離れたものであるからだ。

上記の図に示した通り、今は個人がそれぞれ未来を考え、できることから行動することが最も大切だ。健康に意識して社会保障費を減らす。経済を盛り上げて財政改善に向けて努力する。これができなければ、日本の借金は永遠に増え続ける。きっともうすぐ低金利の時代も終わる。

未来の子どもたちが笑顔で生きることができる日本であるためにも、みんなで未来を考え、行動していこう。


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