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キャリアコンサルタントの圧がすごいんだって。

「周りにキャリアコンサルタントの人はたくさんいるけれど、みんな何かを言わせようとする質問が多くて、圧がすごい」

今日、ご面談していた方がそのようなことを言っていた。
少し補足をすると、キャリアコンサルタントの方は、恐らくコーチングしようとしているのだけれど、特定の方向性に促すようなコミュニケーションが多かったり、腹落ちする前に行動をコミットさせようとするようなコミュニケーションがあって、話していると苦しくなる時がある らしい。

なるほどなー、なんとなく思い当たる節がある。
コーチングは、相手に問いかけをして、自ら考え行動の方向性を見出していくサポートをするための技術で、上手に使うととっても有効な手法の一つである。
ただ、問いかけがヘタだと、そもそも答えが1つしかないような問いを出してしまって、受け手からすると言わされている感・・・・・・・・が出てしまう。

例えば、
「効果を出すにはどのようなスピード感でやるのがいいと思う?」
「なる早で、、、今すぐやるのがいいと思います」的な。
そりゃ、大抵のことはスピーディーに処理した方が高い成果につながりやすいので、方向性自体が間違っているわけではない。
ただ、ひょっとしたら今すぐできないボトルネックのようなものを解消せずに言葉だけでコミットさせても、結局は良いサイクルに入ることが出来ず、ただ苦しくなってしまうという状況を生んでしまう。

コーチングを効果的にするためには、コーチ側が質問を投げるときに、恣意的なメッセージが見えすぎないように注意しないといけないし、相手のボトルネックがどこにあるのかを、慎重に見極めないといけない。
こんな風に文字で書くのは簡単だけど、実際にやるのはとっても難しい。


私がキャリアコンサルタントとして面談をさせて頂いた方から「話すと楽になって、何だか少し前向きになった」というような言葉を頂くことが度々ある。
とっても、ありがたいし、嬉しいことである。

私が面談する際に大切にしていることは、答えは必ず相手の中にあるということを意識すること。
もちろん、TipsとかHow toのような方法論だとか、フレームワークとかみたいなものは、知識なのでそのまま伝えることはある。けれど、実際にどのような方針を立てて、意思決定するかは相手に100%委ねている。
私が注意して行うのは、相手の中におぼろげにしかなかった選択肢を具体化すること、それぞれの選択肢に対して相手がどのような考えや感情を抱いているかを具体化すること、意思決定や実践の際に発生するボトルネックを見つけ、解消できるようにサポートすることである。

ほとんどの場合、私の方からはどちらの選択肢がいいとか悪いとかということは言わない。もちろん、個人的に自分だったらどういう決断をするかということは、頭の中で考えたりもするし、聞かれたら答える。

けれど、私の考えが相手にとっても正しいわけではないし、合わないことだってある。大抵の課題やものごとというのは、解決策は一つではないし、アプローチの方法も様々ある。

だから、私は相手が選びたい選択肢をきちんと選べるようにサポートをするだけだ。結果、自分らしい決断が出来たことで気持ちが前向きになっているのかもしれない。

この難しいnoteを書きながら、難しい仕事だと思いつつ、だからこそ楽しい仕事でもあるな、と改めて感じた次第でした。


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