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音楽エンジニアと話してビックリしたこと

ふとした偶然で、
音楽エンジニアの方とお話をさせていただいた。


そもそも
音楽エンジニア という職業について、
私は何も知らなかった。

色々教えてもらってなんとなく理解はしたけれど、
説明できる自信がないので、
どんなお仕事か気になる方は、こちら( Wikipedia ) をどうぞ。


その方は、
音楽好きなら誰もが知っているアーティストの楽曲にも携わっているような、いわゆる一流の仕事人という感じだった。

私は音楽に対して、それほどこだわりもなく、
ライトに楽しむ程度の音楽好きだが、
そんなことを気にする素振りもなく、丁寧に色々と教えてくれた。


私が強く興味をひかれた話が2つあったので、
ゆるっとシェアさせていただく。


1つめ 音楽エンジニアへの道

その方のバックグラウンドについてお話をお伺いしてみたところ、
ちょっと 異色さ を感じた。

4年制大を卒業した後に、音楽の道を目指したくなり、
音楽関係の専門学校に入学。
2年経過したタイミングで、学校がなくなるも、
その時の講師に個人的に教えを請い、1年間の個別指導を受ける。

その後、ライブハウスでのPA業に就き、
そこから本格的にエンジニアへの道を歩き始めたとのこと。


もう色々と 普通 じゃない。
まず、4年制大を卒業した後に、
専門学校に行く人は、そう多くはない。

さらに、学校がなくなるからと言って、
講師に個人的に教えを請う人も、そう多くはいないだろう。

自分のやりたいことに従順で、ひたむきな方ということが分かる。


2つめ キリギリスを2時間追いかける。

最近の音の作り方という話の中で、
日常的に音を採取することがあるという話を聞いた。
さらにその延長で、子供のころからコオロギやキリギリスなどの
鳴き声の綺麗な虫を好んで捕まえていたという話を聞いた。

ただ、その捕まえ方が 普通 ではない。
おそらく、多くの方が虫捕りをイメージすると、
網をもって、草むらを駆け回るような姿をイメージするのではいなだろうか。

しかし、
そのエンジニアの方の虫捕りは一風変わっていた。
それはどういうものかというと、
虫の鳴き声が聞こえたら、音のする方に進む。
しばらくすると、虫たちが警戒モードになり、鳴き止んでしまう。

するとエンジニアは歩みを止めて、気配を殺して、
再び虫たちが鳴き始めるのを待つ。
そして、これを何度も繰り返して、虫を目視確認できるまで続けるらしい。

その結果、2時間くらいかかるそうな。

さらにエンジニアの方は、
虫の鳴き声について、面白いことを話してくれた。

虫の鳴き声の方に近づいて行っても、
ある瞬間に別の方から鳴き声が聞こえて、
虫の居所を見失ってしまうという経験をしたことはないだろうか?

この経験は、エンジニアの方曰く、
虫が鳴き声の位相をずらしているんじゃないか? という。

ざっくりいうと、
イヤホンのノイズキャンセリングのようなもので、
鳴き声の音の波に、異なる音の波をぶつけることで、
聞こえない、或いは違う角度から聞こえているように錯覚させるような、
そんな高等技能を虫が使っているのではないか?と話していた。


今まで 虫の鳴き声に、
そんな科学が秘められているなんて思いもしなかったので、
専門家というのは、普通の人とは目の付け所が違うものだ。


音楽家には音楽家の、
料理人には料理人の、
人事には人事の、
それぞれ 目や耳、感覚的な情報の受け取り方がある。


どんな道でも、
突き抜ける人はちょっと変態で、
そして話すと面白い。







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