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成長とはなんぞや? 対人関係スキルって何やねん

一向に完結するめどの立たない、この「成長とはなんぞや?」シリーズ。
やっと後半戦に入ってきました。毎日、脳が煙を上げていますが、細々と頑張っていきましょう。
#前回までの内容を既にご覧になっている方は ■今日はココカラ まで読み進めてください


ここまでの流れですが、
人格的、精神的成長とは、社会技能(ソーシャルスキル)を高めることであり、社会技能は10個あると、WHOさんが定義しているところまで、突き止めました。

WHOさんが定義した10個の社会技能はこちら。

意思決定
問題解決能力
創造力豊かな思考
クリティカルに考えていく力
効果的なコミュニケーション
対人関係スキル - 自己開示、質問する能力、聴くこと
自己意識
共感性
情動への対処
ストレスへの対処

それぞれの項目について、一つずつ「どういうスキルなのか、それを高めるとはどういうことなのか」ということを掘り下げていて、昨日までに意思決定・問題解決能力・創造力豊かな思考・クリティカルに考えていく力・効果的なコミュニケーションについては、一通りさらってみた。


■今日はココカラ

といいうわけで、
今日は「対人関係スキル - 自己開示、質問する能力、聴くこと」について考えていきましょう。


対人関係スキル


なんというか、
もう詰んだ気分。どこから手を付ければいいのか、ビッグワード過ぎて怯んでしまう。
(ちなみに、私が使う”ビッグワード”という言葉は、言葉の意味が広域過ぎるため、その定義があいまいで、受け手によってその意図するもの、解釈に幅があり過ぎて、ちゃんとフォーカスを合わせないと会話が嚙み合わなくなっちゃうもの を指しています)


今回は、WHOさんの方からポイントが示されているので、そこから見ていきましょうか。

対人関係スキル - 自己開示質問する能力聴くこと


まずは 自己開示 から

自己開示がどういう行為を指しているのか、その効果などを考えてみましょう。
#『自己開示』検索

・自己開示とは、自分自身に関する情報を、何の意図もなく、言語を介してありのままに伝えることを指して言う。
しかし実際には、本人が自分自身の姿を正確に認識していない場合や、受け手側の意図が入り、誤認する可能性もあるため、必ずしも一定の意図のもとで伝達できるとは限らないと言える。
また自己開示には、返報性の現象があり、自己開示の受け手は、相手の開示した情報と同じ程度の情報を開示することがあるとも言われている。

・これらの観点から、自己開示をコミュニケーションの一部としてとらえ、対人関係における自己開示に着目した研究も多く行われている。
また自己開示は、組織内コミュニケーションの活性化を図る上でも、重要な要素の一つとなっている。
コトバンク

そうそう、こんな感じ。
いきなり自分の感覚にピッタリのが見つかったので、もうこれ以上はない。
ちょっとだけ、強調したいポイントだけハイライトして要約してみる。

自己開示とは
・自分自身の情報を、ありのままに伝えること

返報性の現象があり、自己開示の受け手は、相手の開示した情報と同じ程度の情報を開示することがある

コミュニケーションの一部として、組織内の活性化を図る上でも、重要な要素の一つとなっている。

※本人が自分自身の姿を正確に認識していない場合や、受け手側の意図が入り、誤認する可能性もあるため、必ずしも一定の意図のもとで伝達できるとは限らないと言える。

さらに強引に丸めると、こんな感じ。

自己開示とは
自分のことをありのまま伝えたら、相手も同じように開示しやすくなり、組織内での関係性が構築されるコミュニケーション手法の一つ。
注:たまに自己認識と他社認識にギャップがあって、ズレが生じる。


要するに、
自分のことを話せば話すほど、相手は同じくらいたくさん話しくれることが増えますよ。その結果、相互認識が深まり、関係性が構築されていきますよ。というのが 自己開示 という行為の意味である。

ただ、自己認識と他社認識にギャップがあったり、伝えた言葉の受け取り方や解釈によって、意図しない内容で伝わってしまうことがあるので、注意が必要ということらしい。

この点については、あと2つの 質問する能力聴くこと で補完できそうなので次に進める。


質問する能力の正体

一般に、質問というと自分が感じた疑問点を明らかにし、その答えを得るための方法である。
例えば、学生が先生に対し行うものが、上記の意味での質問となる。

しかし、私は「質問すること」には、他の意味を持たせることも出来ると考えている。

①自分がどこまで理解しているかを伝える
質問とは、分からなかった点を明らかにすることなので、逆を言うと質問しない点については、理解できているという意思表示ともいえる。
#分からなくても質問しないパターンは一旦忘れてみる

②相手の話で分かりにくかった点を伝える
話しては、誰かに何かを伝える以上「聞けば分かる」と思って伝えているはずだけれど、受け手にとって、分かりにくかった点がどこにあったのかを示唆することが出来る。

③自分がどこに注目し興味を持っているかの視点を伝える
質問するところは、詳しく理解したい点≒興味がある点と言える。
すなわち、質問をすることは、自分の興味点を相手に伝える行為と理解することが出来る。

④熱心に聞いていますよという姿勢の表現
③で書いた通り、質問≒興味の表現 となるので、拡大解釈すると「あなたの話に興味がありますよ」という意思表示とも言える。

⑤話し手の理解度を図る
少し 意地悪な質問 が投げられるときなどが、これに当たるだろう。
つまり、質問者側が話し手に対して「この質問にも答えられるくらい理解して話していますか?」という感じだろうか。面接試験の類がこれにあたる。

⑥新しい視点の共有
これは純粋な疑問の延長線上にあるかもしれない。例えば、新しいセキュリティシステムに関するプレゼンを聞いた後に「○○に関するリスクはどうでしょう?」といった質問について、話し手が想定していた点であれば、ただの質疑応答となるが、全く想定していなかった点であれば、新たな思考や議論の視点となる。


このように「質問」というのは自分の疑問を解消するための方法であると同時に、様々な意図を含めたコミュニケーションともいえる。
コーチングでは、この意図を使いわけながら質問を投げかけることで、相手の理解度や思考を深めることができるなど、質問をする能力の高さというのは、相手との関係性を構築する幅の広さにつながる。


聴くこと は受容すること

最後に、聴くこと について考えてみる。
#ちなみに 聴く は 聞く より丁寧に耳を傾けて理解しようとすることらしい

対人関係スキルの中に「自己開示」「質問する力」と並べて「聴く」がある点に注目してみる。要は、自己開示と質問することに 聴く かけ合わせることで、対人関係スキルに大きな影響があると考えられる。


そう考えてみると、
聴くことの本質はどこにあるのだろうか。


自己開示の説明の中に、こんな文章があったのを思い出してみる。

本人が自分自身の姿を正確に認識していない場合や、受け手側の意図が入り、誤認する可能性もあるため、必ずしも一定の意図のもとで伝達できるとは限らないと言える。

話し手(相手)の認識や話し方自体をコントロールすることは難しい。となると、可変的なのは受け手(自分)ということになる。

せっかく自己開示をしても、意図がうまく伝わらない原因が自分にもあるとするならば、効果が弱まってしまう。その勿体ない状態を回避するために、出来ることは、つまり「受け手側の意図を含めない」である。
別の言い方をすると「偏見やバイアスを最小化する」こと。すなわち、相手の話していることを、まずはそのまま額面通りに受け取るということ。

新しい考え方や、自分と異なる考え方に触れたときに、時として「え?なんでそうなるの?」と拒否反応とまでは言わないまでも、反射的にネガティブに感じてしまうこともある。
そういう自分が持つ"常識"を捨てさって、相手の側に立って受け入れるということが「聴くこと」なのだろうと思う。

相手の側に立とうとしても、理解が追い付かないときは、質問することで、ギャップを埋めていけばいい。質問をするときに「○○であるはず」という先入観を持つと、ギャップはより一層広がってしまうので「すぐに理解は出来なかったけれど、相手にも何か背景がある」と無条件に、相手の言い分を飲んでしまう。

それが 聴く という行為の本質にあるように思う。



結局のところ、対人関係スキルって?

自己開示、質問する能力、聴くことを組み合わせて導かれる結論としては、
あまりにシンプルすぎるかもしれないけれど、
自分のことを伝え、相手のことを理解する」ことなのだろう。

確かに、自己理解と他者理解は信頼関係を構築していく上での基礎にもなるし、協力関係を作るためにも欠かせないし、ベーシックだけれど、とてつもなく重要で価値が大きいんだろうな。


社会で生きていくということは、様々な人との関わりを持つことが求められる。もちろんその関係性の深さや範囲は人によって異なる。
自分が理想とする生き方を実現するために 必要な範囲の人と、自分が快適に生きていけるだけの深さの関係を構築できる能力が、対人関係スキルの高さから大きく影響を受けているのだろう。



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自己開示について、自己バイアスがあるというのは、私自身にとって発見でした。ついつい、自分のことは自分が一番理解していると思いがちですが、周りから見た自分像とは、必ずしも一致しないということで、ジョハリの窓を思い出しました。

対人関係スキルを高めると、自己認識と他者認識のギャップを埋めて一致させやすくなるのでしょう。


完全に自己満足ですが、
今日は綺麗に着地した気がするので、明日以降も引き続き「成長とはなんぞや?」シリーズを綴ってみようと思います。
長文になりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございます!








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