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成長とはなんぞや? ストレスを知って、対処する

先日、
ストレスについて考えてみました。

ストレスとは、
外部刺激による緊張状態のこと と厚生労働省が言っています。

そして、ストレスを感じると、
身体的な反応、精神的な反応、行動反応など、様々な反応が現れるということについて、先日のnoteで書いていました。

というわけで、
今日は、ストレスの対処について考えていきます。


まず、
ストレスに対する対処行動のことを
「ストレスコーピング」
と言いますが、コーピングには順番があります。

コーピングの順番
①ストレッサー(ストレス原因)の特定
②問題焦点型コーピング
③情動焦点型コーピング
④発散型コーピング

①ストレッサー(ストレス原因)の特定

どういうときにストレスを感じるか、人によってその原因となるモノ・コトは様々です。

また、以前は平気だったものが、気が付けばストレスに感じるようになっていたりすることもあれば、以前はストレスに感じていたものが、平気になるといったことがあります。

例)
・子供のころは新しいことにチャレンジするのが好きだったけれど、最近は怖いと感じてしまう

・以前は人前で話すのと緊張したけれど、今は何も感じなくなった

今の自分にとってのストレスの原因がどういうことなのかを特定するというところが最初のポイントになります。

ストレスの原因の見つけ方は、
まず直接的に思いつくものがあるかどうか を考えます。
明らかに、これがストレスの原因だというものがある場合は、そのことに対しての対処を行っていきます。

もし、直接的に思い浮かぶ原因が無い場合は、下記のようなことを思い出してみましょう。
・ストレス反応がどういう時に出ているか
・ストレス反応がいつから出始めたか
・過去にストレス反応があった時と、何か似た状況があるか

確信はなくとも「これかな~?」くらいのものでも構わないので、ターゲットを仮置きしてコーピングを行ってみましょう。


②問題焦点型コーピング

この方法は、ストレスの原因となっているモノ・コトに直接的にアプローチする方法です。

例)
・部屋が暑くてイライラする
→エアコンをつける
→涼しい服装に着替える

・上司の言葉遣いが乱暴でストレスを感じる
→上司に言い方を改めてもらうように伝える
→部署異動や、転職し、その上司との接点を無くす

問題焦点型コーピングは、
ストレスの原因となっている”問題”に直接的に取り組み、問題を解決するまたは、問題と物理的な接触を断つことで、ストレス原因を取り除くという方法です。

ストレス原因が無くなってしまうので、コーピングの効果としては非常に高い期待が出来ます。

しかし、
状況によっては、問題自体を解決したり取り除くことが出来ない場合もあります。そういった場合は、次の方法に切り替えます。


③情動焦点型コーピング

このコーピングは、ストレス原因に対する自分の認知の仕方を変えることで、ストレスに感じなくする方法です。

例)
・部屋が暑くてイライラする
→エアコンを節約することで地球環境に貢献していると思う
→無料でサウナに入っているようなものだから、お得だと思う

・上司の言葉遣いが乱暴でストレスを感じる
→言葉が乱暴なのは期待の表れだと思う
→完璧な反面教師だと思い、NGフレーズ集を作って自分が上司になったときの参考資料を作るよい機会だと思う


モノゴトの捉え方や、解釈の仕方を変えるのが、この情動焦点型のアプローチです。
どんなモノゴトにも、複数の捉え方や裏表(ポジティブ、ネガティブ)があるので、自分にとってプラスとなるような捉え方をすることで、ストレスと感じにくくなります。

しかし、
認知を変えきれなければ、ストレスは感じ続けてしまう点には注意が必要です。

補足をすると、
過度にストレスを感じやすいような認知の仕方のクセを持っている人は、必要以上にストレスを感じすぎないための、客観性を手に入れるためのアプローチ法でもあります。

過度にストレスを感じる認知のクセ
例)
過度な一般化
 ミスをした → いつも失敗ばかりだ
 (本当は1,2回ミスしただけなのに、いつもと思い込んでしまう。)

否定的な予測
 新しいプロジェクトにアサインされた。きっと失敗するに違いない。
 (やってみないと分からないのに、やる前から失敗するイメージを持ちすぎる

感情的な決めつけ
 上司は自分をダメな奴だと思っているに違いない。
 (実際に、上司に自分のことを聞いたわけではないのに、ネガティブに思い込む

レッテル貼り
 自分は本当に能力がないやつだ
 (自分には可能性が無いものだと決めてつけてしまう

情動焦点型のコーピングを用いることで、
このような思考のクセが無いか、自分の認知の仕方を振り返ることができます。
ポイントは、主観ではなく客観的な事実は何か、具体的には何か、別の捉え方をするとどうなるか、など、
自分のバイアスの偏りに気づくことが重要です。


④発散型コーピング

このアプローチは、先に挙げた2つのコーピングと違って、ストレスを溜まらないようにするための方法ではなく、ストレスを感じてしまった時のアプローチです。

恐らく、ストレス解消と聞いて、一番イメージしやすいのがこのアプローチで、趣味や運動、食事など、自分の楽しいと思うことを行うことで、一時的にストレスからのダメージを外部に逃がしてあげるアプローチです。

その方法は、人それぞれなので、
自分が好きなことを行っていけばよいのですが、重要なポイントがあります。

それは、
ストレスを感じた瞬間にやる
です。

例えば、ストレス発散のために旅行に行くという方もたくさんいると思いますが、もちろんそれもOKです。
ですが、
例えば仕事中にイラっとしたからといって、その瞬間に旅行に行くことは出来ないので、仕事をしながらできるような、発散方法があればベストです。

その方法は、別に大きなものでなくても大丈夫です。
・チョコーレートを食べる
・好きなイラストを見る
・ストレスボールを握る
・背伸びをする
・顔を洗う
このように、簡単なことでOKです。

大事なことは、ストレスを感じた瞬間にやる です。
このように、ストレスを感じた瞬間に、発散する を5週間続ける生活をすると、そもそもストレスを感じにくいという研究もされているほどです。

イメージとしては、
年末にまとめて大掃除をするのではなく、ゴミが出た瞬間にすぐ捨てる、こまめに片づける
といった感じです。



*******
今日はストレスコーピングについて、書いてみました。

もちろん、今日書いた他にもストレスの対処法はあるでしょうし、人それぞれだと思いますので、あくまで参考レベルという感じで。

そして、
一人でコーピングが難しいときもたくさんあると思うので、そういう時は誰かに相談するのが一番の方法です。

相談することで、
純粋に気が楽になることもありますし、
人に話すことで、問題が整理され解決の糸口に気がついたり、
話すことで、相手との信頼関係が強くなったりします。


ストレス自体は、
誰でも感じるものだと思いますし、
うまく対処できるようになれば、成長の糧とすることも出来ます。

一方で、ため込みすぎると、
心身共に調子を崩す原因にもなってしまうので、
できればうまく付き合っていきたいものですね。


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さぁ「成長とはなんぞや?」シリーズも大詰めです。
次回以降で、これまで掘り下げてきた項目を、総ざらいして、改めて「成長とは?」ということを考えて、完結編に挑もうと思います。

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