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「ジョハリの窓」って1人で完結させられないの?

毎日noteを投稿しながら思うこと。文章を書くって難しい。ましてや人の心を動かす文章を書くなんて、本当に凄いことだと思う。私にとっては人と対話し、リアクションを見ながら寄り添ったり、掘り下げたりしていくことの方が、得意だと思っている。
けれど、文章を書くという行為を通じて、自分の思考の拙さなどを感じたり、他の人の凄さを受け止めたりできる。これはこれで自分にとって価値があることなので、もう少し続けてみるか。


さて、下記の投稿で「ジョハリの窓」という自己認知とコミュニケーションの進め方に関する思考手法について概略を書いた。

私は手前みそを塗りまくりの人なので、ポイントを押さえながら書けたと思っている。


が、ふと我に返って気が付いた。
自分も含めてだけれど、個人で活動している人はどうやって「ジョハリの窓」を活用したらいいんだろう?と。


企業であれば、研修やチームビルディングと称して、実施することもできるし、日ごろから多くの人と近い距離で関わりながら動くので、周囲の意見を集めやすいため、自分が思う自分像と周囲が思う自分像のギャップを認識しやすい。


しかし、個人として活動する人は日常的に接点を持つ人の数って、限られてしまう気がする。少なくとも私はそうだ。もちろん活動の内容によっては、多数の人と接点を持っているという方もいるかもしれない。けれど、そういう動き方をしている人にしたって「ジョハリの窓やりましょー」なんて、昼休みの小学生みたいなテンションで周囲の協力を求めることは難しい。


結局「ジョハリの窓を活用する」なんていうのは、机上の空論で砂上の楼閣で絵に描いた餅だったのだろうか。ロジックを作って満足してしまうという私の悪癖が出たか。


いや、そうはならないように個人で活動している人にも出来るジョハリの窓活用法を考えよう。


ジョハリの窓の構成要素は主に2つ。
・自分自身が認識している自分像
・他人が認識している自分像



一つ目の「自分自身が認識している自分像」について。
これは言い換えると「自己紹介」になる。自分がどういうタイプの人間で、好き嫌いが何で、得意不得意が何で・・・と自分の特徴を自分で語れば、自己認知の情報は出揃う。

ということは、そういった自分の特徴に関する情報をたくさん集めていけばよいということになる。要するに自己分析するってことか。

「ジョハリの窓」の使う価値は新たな自己の発見というところにもあるので、現時点で自分が認識している自己について、違う角度からの捉え方や、解釈の仕方が出来ないか?という視点で考えてみる。


例えば、こんな感じ。

パターンA:短所を逆転させる
①自分の長所と短所を列挙する
②短所を(強引に)長所に置き換えてみる
③短所があったことで回避できたトラブルや災難を考えてみる

例)
長所:論理的、楽観的、暗算が得意
短所:諦めが早い、飽きっぽい、理屈っぽい

諦めが早い → 見極めが早い(決断力がある)
飽きっぽい → 好奇心が豊富
理屈っぽい → ロジカル

諦めが早いおかげで、すぐに切り替えて次に目を向けることができた
飽きっぽいおかげで、色々なことに挑戦し豊富な雑学を手に入れた
理屈っぽいおかげで、ロジックパズルが得意になった


パターンB:制約を排除して本来の欲求を知る
①if ストーリーを妄想してみる
②if が実行されたとして、どんな感情になるかを妄想する
②'if が実行されたとして、その次にどんなことを実行したくなるか妄想する

例)
もし億万長者になったら何に使うか(経済的な制約を排除する)
もし1年間の休みがあったらどう過ごすか(時間的な制約を排除する)
もしどんな願いも叶うとしたら何を願うか(全ての制約を排除する)


パターンC:自分が見る他人像から自分の本質を探る
①苦手な人を思い浮かべる
②その人の苦手なところを挙げる
③②で挙げた苦手なところのうち、自分にも当てはまるかもしれないところを考える。

例)
①苦手な人:上司
②苦手なところ:細かいことにうるさい、気分屋、マイペース
③自分にも当てはまるところ:マイペース(細かく言われたくない、自分のペースでやりたい)


3つほど、自分に対する認知を拡げるアプローチを考えてみた。
これらは一度やって終わるという類のものではなく、自分の立場やステージが変わった時などに大きく変化することがあるので、時々思い出してやってみると、新しい自分や変化した自分に出会えることがある。



さて、ジョハリの窓の構成要素の2つ目として挙げた「他人が認識している自分像」をどう把握するか。

これはやはり他人の協力を得ないことには完結させられないので、どうやって他人から必要な情報を得るかについて考えてみる。


例えば、、、、も何も「人に聞く」しか思い浮かばない。。

でも聞き方ならいいくつか思い浮かぶ。

パターンA:仕事で関わった人
「私のアウトプットや姿勢についてフィードバックをもらえますか?」
このとき、良かったところだけではなく、期待値に届いていなかったところ伸ばした方が良いなところなども併せて聞くと良い。
決して言われた通りにする必要はないが、周囲から自分に対する期待値(=これくらい出来そう)を知ることが出来る。また、短所として挙がってきたことがあれば、長所に置き換えて解釈してもよい。


パターンB:プライベートで親しい人
「私の強みって何だと思う?」
何人かに聞いてみるとすぐに感じると思うけれど、自分で認識している強みや長所とは異なるポイントがたくさん出てくる。特に、家族や友人が語る言葉の背景には、実際の体験や経験に裏付けされているから真実味もある。中には自分では短所だと思っていたところですら、長所にして返してもらえることもあり、何十年と付き合いのある友人であっても、面白いほど自分の認識と一致していないことが分かる。


パターンC:よく知らない人
「私ってどんな人に見えますか?」
コロナ禍で見ず知らずの人と話す機会などは限られているが、バーのカウンターで隣になった方に聞いてみると意外と面白い反応が返ってくる。基本的には一期一会の出会いなので、あと腐れなく、相手も率直に感じたことを話してくれる。「どんな人か当ててみてください」とゲームっぽくするの手もある。(決してメンドクサイ人アピールではない)

他にもこのnoteやSNSなどで「コメントください~」とすると、色んな反応が返ってくるのが面白い。

この「よく知らない人」に自分への認知を聞いてみる意味としては、最も一般的にどう認知されているかを知るのに適切だからだ。付き合いが浅い(或いは殆ど無い)からこそ、逆にバイアスが無い状態での認知を知ることができる。



今回、自分自身をどのように認知するかという点と、周囲の人からどう認知されているかを知る方法について考えてみた。

大切なことは他者の認知や期待値に合わせて生きることではなく、他者の認知をヒントに自分自身をより深く理解することにあり、自分自身がどう在りたいかという将来像を描いていくことが重要。


といって、将来の姿なんて見えないことも多いし、何かのきっかけで変わってしまうこともあるし、それはそれでいいと思う。その時その時で、描いたり消したり書き直したり。だってそれは自分の人生だから。

自由に描こう、彩り豊かに。





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