事業承継という問題
京都の老舗コーヒー店がベンチャーキャピタルに株式譲渡したというニュースを見た。
コーヒー店が株式譲渡というのも、少し珍しい気もするがそれはさておき。
後継者不在による事業承継という話題が、頻繁に耳に入るようになってきた。
純粋に跡継ぎとなる親族や血族がいないという場合もあるだろうし、或いは景気や売上状況などから、後を継がないという意思決定をしている場合もあるだろうし、売上も堅調だけれど後継者となるはずの人が違う領域でチャレンジをしたいと思っているかもしれない。
家族経営以外を考えれば、後継者となりうる人材を採用・育成してこなかった(≒そもそも次の世代に引き継ぐつもりがなかった?)ということもあるだろう。
いずれにしても、事業継承という言葉がなんとなくトレンドになりつつある気がする。
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最近の風潮としては、自分らしく生きる や 自由に生きる、しがらみやプレッシャーの少ない環境を選ぶ というような考え方が、キャリア選びの一つの軸になりつつある。これは若者に限った話ではない。副業やリモートワーク、フリーランスなど色々な働き方や稼ぎ方の選択肢が増えてきた(厳密には元々そういった働き方はあったが、その選択をする人が増えてきて前例が増えてきた)ため、難しい環境の中で頑張って働くという選択肢を選ぶ必然性みたいなものがなくなってきたということなのだろう。
情業承継が問題なるような企業でいうと、歴史というなのプレッシャーやしがらみがたくさんあると推察される。もちろんそのことによるビジネス的な優位性などももちろんあるのだろうけれど、ネガティブな要素を上げればきりがないだろう。
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また別の観点でいえば、AIなどの技術革新によってこれから先の近い将来、たくさんの仕事が淘汰されていくと囁かれている。
老舗企業が担っていた社会的な役割のいくつかは、きっとそういった時流の中で淘汰されていくものなのかもしれない。
まだ厳密にどんな仕事がなくなってしまい、そしてどんな仕事が新たに生まれてくるかは分からない。(というか、今この瞬間にもどんどん推移している)
事業承継の是非とともに、職業・職能という観点でも、未来に引き継がれるべきものと淘汰されゆくものについて、考え、選択していく時代なのだろうなぁ。
冒頭のイノダコーヒーは20年くらい前にお邪魔させて頂きました。
もはやコーヒーの味は覚えていませんが、なんだか少し寂しいなぁ。
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