働く理由は一つに絞らなくたっていい

学校を卒業したら就職する。

特別なモチベーションや事情がなければ、多くの人はこの流れに乗る。

就職活動のときこそ、
「やりたいこと」を求めて、自己分析してみたり企業分析してみたり、長い時間とパワーを注ぎ込むものの、ひとたび会社に入ってしまえば、働くことが日常になり、そこに明確な理由などがなくても、日々は過ぎていく。


「働かざる者、食うべからず」ではないけれど、生活の糧を得るためには収入が必要だし、働くことの目的の大きな部分が収入ということになることに、不自然さは感じない。


しかし、
ざっくり1日24時間のうち8時間。
残業や通勤なんかも含めると10時間以上は仕事に投下していると言える。
収入を得ることは大事だけれど、それ以外の意味合いを持たせても、十分お釣りがくるくらいの時間だろう。


では、収入以外にどんな意味を持たせるか?


自己実現?
ナニソレオイシイノ?と聞き返してしまいそうになる。
(いや、自己実現をディスっているわけではないけれど、実現したい夢や目標なんてものが簡単に見つかっているのであれば、そもそも悩んだりはしない)


自己実現とか、夢とか、人生目標とか、
でかくて曖昧なものを大切にしましょう教 が幅を利かせすぎている気がする。


ほんとは、もっと簡単で身近なことのために働いたっていいと思う。


例えば、年に1回旅行に行くところを、2回にしたいとか、

風呂上りの プシュッ を発泡酒じゃなくて、ビールにしたいとか、

週に1日くらいは、明るい時間に帰れるようにしたいとか、

四半期に1回くらいは、上司からめちゃくちゃ褒められたいとか、

世間にインパクトを与えるような仕事に携わりたいとか、

純粋に誰かから感謝されたいとか、

今のままでいいから、平々凡々に過ごしていたいとか、


現状の自分を振り返ってみて、
維持していきたいのか、何かを変えたいのか。

例えば、何かを変えたいと思うことが、現在の仕事を通じて叶えられそうなのかどうか。


仕事を通じて得られるものは、お金だけではない。

何かしらのスキルを身に着ける人もいるし、

人脈を拡げる人もいるし、

経験を得る人もいる。

組織に属することで安心を得る人もいれば、

生涯のパートナーを見つける人だっている。

全部を少しずつ得る人もいれば、どれかに特化してガッツリ得る人もいる。


長期的な目標や、人生をかけた夢や目標などが無くても、
自分の何かを変えるために、
或いは、自分が欲する何かをえるために、仕事を使ったって良いと思う。

日々の少しずつの変化が、
長い年月を重ねることで、大きな変化になる。


自分自身が変わらないつもりでいたとしても、
時代は動くし、世間は変わる。
人は変わらざるを得ないという宿命を背負っている。

どう変化していきたいかを考えることが、
将来を考えることなんだろうな、と、
そんなことを考える金曜日の夜。



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