雑貨卸、楽しい時もあるんです。
「ネイルしょっちゅう落とすから、家の中が臭うなってたまらん・・・」
雑貨&カフェを開いていた頃、お客さん達の雑談が、耳に入りました。
なんでも、高校生の娘さんがネイルを始めたのは良いけれど、学校では禁止なのでネイルは休みの日だけ、除光液を使う度々、 家の中がツーンとする臭いで充満してしまう…
その時、テレビの旅番組で見た『胡粉ネイル』を思い出しました。
番組は京都を観光する内容、日本人形等の白に使う絵具で、ホタテの貝殻を粉末にした『胡粉』(ごふん)を、ネイルにしたら、アルコールで簡単に落とせるし、臭いもない。京都土産で人気になっている!と、紹介している場面が浮かびました。
卸売業の方で、営業先のお店が化粧品を導入し始めていたので、
もしかすると、仕事になるかもしれん?
と、とりあえず、その京都にある日本画材屋さんへ。
古くから日本画の絵具を扱っている会社なので、雑貨ルートには未だほとんど出回っておらず、取り扱わせていただく事に。
早速、化粧品を始めたばかりの大阪梅田の営業先へ紹介、
『面白い!』
・商品も臭いがしないので、サンプルを置くことができる!
・ネイルをお客様が店で簡単に試し塗りできる!
・新たな購買層(ネイル初心者)をターゲットにできる!
胡粉ネイルの『売り』を気に入ってもらえました。
店頭で大きく展開していただき、大成功。
以来、『胡粉ネイル』取り扱いはずっと続いています。
☆ ☆ ☆
私が定期的に検査で通っている大学病院に、化粧品を販売しているコーナーがあります。
病院で働く人は、仕事柄、ネイルなんて縁遠い方が多いかもしれん…
ダメ元で飛び込み営業、『胡粉ネイル』を置いてもらうことになりました。
病院でも、好評でした。
働いている方だけでなく、入院している患者さんにも売れました。
仕事柄ネイルが常にできない病院、ネイル初心者の方が多そうで、売れるのはクリアな色が圧倒的かと考えていました。
予想外に、ビビッドな色や『漆黒』等も動いていました。
この辺の色も売れるんですねぇ…
お店の方に聞くと
長期入院している方で、薬の副作用で爪の色が変わってしまったが、どうせ隠すならって、黒とか派手な色で楽しんでいる方がいる、と。
自分が紹介した商品を、お客様が楽しんで使っているのは、嬉しいもんです。
雑貨屋、やってて良かったな… と、思う瞬間です。
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