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教師じゃない僕が教育現場で思うこと

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2021年1月の記事一覧

タブレット片手にさっさと学校を飛び出せばいい

タブレット授業開始  気仙沼市内小中学校 2021年1月22日の地元紙「三陸新報」です。「その時歴史が動いた」ですよね、これはもう。10年後子どもたちにこの記事を見せたら「じゃあこれ以前はどうやって勉強してたの?」と聞かれるでしょう。私が「ケータイがなかったころ、どうやって仕事をしていたのか」想像できないのと一緒でしょう。 それ以前はね、黒板を見ながらノートに鉛筆で手書きで書いてたんだよ。教科書とは別にプリントもその都度配布してね。先生はプリント配るのが上手だったんだよ。

「探究学習って何なの?」と中学生に聞かれたら

私は気仙沼の公立の中学校で「探究学習」のサポートをする仕事をしています。探究学習って何でしょう? 10 × 10 = □ これが従来の学びだとしたら、 □ × □ = □ これが探究学習の形になるでしょう。従来の学びだと「問い」を出されて「唯一解」を教えてもらいます。10が10個あるから正解は100です、と。一方、探究は「問い」から自分たちでセットします。するとだいたい絶対解がないものになります。ですので、仲間たちと協力しながら「納得解」を出すという作業が待ってます。

学校のチャイムは工場を模したもの?労働者を量産するために始まった公教育

「この歳になって学校の教室に入ってびっくりしましたね。黒板があって教卓があって、一律に前を向いた机と椅子が並んでて、後ろには棚があって、その隅には掃除道具入れ。タイムスリップしたのかと思いましたよ。何十年もこの景色が変わってないことに違和感しかありませんでした」 あるパネラー(登壇者)が言いました。2017年渋谷で行われたフォーラムを聴講するために気仙沼から上京したときのことです。そのときの私はまだ学校に関わり始めた頃でした。「こんなに社会は急激に変わるのに、それでいいんで

キーワードは「失敗」。先の見通せない社会をたくましく生きる力って?

「失敗にどう対処するかという能力である」 なるほど!と思いました。 こちらの本を読んでいて発見。「グリット(grit)」という言葉があるそうです。 ペンシルバニア大学のアンジェラ・ダックワース教授の研究では、「グリット(grit)」という粘り強くやり抜く力が人生のあらゆる成功を決めると提唱している。 (同書 23p) すでに米国の先端企業では、従来型の学力評価だけではトップ人材を雇うことができないという認識の下、採用プロセスの改革に取り組んでいる。(中略)イーロン・