【笑える旅話】使って欲しい! 『OP(オーピー)』という言葉
北海道の豊浦町でホタテ漁師の仕事をしていた時、一緒に住み込みで働いていたアヤちゃんが
『私、今日はOP!!ふふふ〜、ねえ、OPってなんだか分かる?』
と満面の笑顔で聞いてきた。
「いや、分からん。何?」
と答えると嬉しそうに
『今日は風呂入らん!お風呂、パス!!略してOP!!』
と言った。
これだけのことだけど、めちゃくちゃ笑った。
我々2人とも、30代半ばの女子なのだ。
風呂、パス!というのを堂々と明るく楽しく発表するアヤちゃんが面白過ぎた。
旅をしているとなかなか風呂に入れないことがある。
日本は銭湯や温泉が沢山あるから、お金に余裕があれば必要に応じて入れるけれど、
海外に銭湯はないし、ジムや体育館などがある街に次いつ辿り着くのか分からなかった。
なのでいつも川や海で汗を流し、髪も洗った。
地域によっては夏でも川の水が冷たくて、30秒も入っていられないようなところもあった。
夏の汗と土埃でベタベタしてきた髪の根元が冷たい水で冷やされて、汚れが落ちるどころか、頭皮に脂がグニっと固まって、毛穴が完全に塞がったような感覚を覚えるようなことも割と頻繁に起きた。
海で泳ぐと当然身体も髪も塩まみれになる。
何日もビーチに滞在すると、髪は塩で焼けてどんどん茶色くなって、絡まり、ちぎれ、パッサパサになった。
温かいシャワーをたっぷり浴びるのは、本当に特別で贅沢なアクティビティだった。
アヤちゃんのOP発言は、そんな私の風呂に入れなかった不自由な思い出を蹴散らした。
風呂に入れない、と思うより
元気いっぱい笑顔で『今日はOP!』と宣言する楽しみを発見したのだ。
これは結構画期的だった。
なんなら『今日で何OPかな〜?』と数えて面白がることもある。
何事も明るさと笑い飛ばすエネルギーがあれば楽しめる。
旅人でもキャンパーでもチャリダーでも、とにかくみんな風呂に入らない日は堂々と『今日はOP!』と言って欲しい。
ちなみに、越冬キャンプ展開中の今は、平均4OPくらいで近くの温泉に行くことにしている。
昨日温泉に行ったので、今日はまだ1OP。
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