保護者ボランティアに頼る北区の学童弁当の区営化を求めます

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■保護者ボランティアに頼る学童弁当の区営化を!

現在、東京都北区の学童クラブでは学童の一日利用日に、希望する保護者が宅配弁当を注文でき、学童クラブに配達される仕組みが導入されています。

しかし、この宅配弁当の運営・管理は立候補した各学童クラブの保護者有志たち
どの業者から注文するかの選定、業者との話し合い、学童との打ち合わせ、利用者のアフターフォローなどを全てボランティアで対応している状況です。

そのため実際に導入されているのは区内の約半数のクラブに留まります。

私たちは北区の学童宅配弁当へ、次のことを求めます。


【北区への要望】

  1. 保護者ではなく区が主体となり運営・管理する学童への宅配弁当を求めます。

  2. 宅配弁当の全学童クラブへの導入を求めます。

  3. 利用対象者を、放課後子ども教室等利用の児童も含めた拡大を求めます。
    ※放課後子供教室:学童の利用基準に満たない児童が利用する居場所・遊びの場。北区では「わくわく☆ひろば」と呼ばれています。

■保護者代表にかかる負担

この署名の発起者である私も、子供の通うクラブで保護者代表者を務め、2021年冬休みから宅配弁当がスタートしました。

その際にかかった作業を簡単にまとめます。

<学童宅配弁当の運営内容>

  • 保護者代表の決定(立候補・スカウト)

  • 業者の選定
    →主に社食を扱う複数のシステム業者に問い合わせ
    →配達してくれる近場のお弁当業者探し

  • アレルギー児へのヒアリング

  • 弁当業者とメニューや金額・お弁当に付属する箸や袋・アレルギー等に関する相談

  • 学童クラブと配達時間・配達場所・配布方法等の相談

  • 学校側と駐車場所、部外者の立ち入り、配達期間の相談

  • 北区へ宅配弁当導入の許可申請

  • お知らせプリントを作成し利用者に配布

  • 公式LINEグループを利用し利用方法の案内

  • 利用者からの質問に回答

  • 利用前後のアンケートの実施・集計

学童を利用する児童は100人以上おり、率直に言って、新規プロジェクトの立ち上げ&運営の業務と言って過言ではありません。
ここには書ききれないくらいの些細な問題やトラブルもありました。

2期目にあたるこの春休みは、冬休みほど手間がかからないかと思いきや、新しく考えることもありました。
例えば、年度替わりの時「旧年度の注文システムに新入生を追加していくか」「改めて新年度のシステムを作り全員が改めて登録するか」
どちらもメリット・デメリットがあり、切り替えのタイミングや案内方法の検討に時間がかりました。
これに関しては分かりやすく案内したつもりでしたが、登録間違いが多発し苦戦し悔しい思いをしました。

一番利用者が多いであろう夏休みはまだ未経験なので、これからも想定外の作業が待っていると思われます。


■学童宅配弁当が始められなかった学童クラブも

区の案内プリントから有志メンバーが立ち上がり、約半数の学童クラブで2021年から宅配弁当が導入されました。しかし残念ながら導入されていない学校もあります。

その理由はこのようなものが挙げられます。

  • 保護者代表のなり手がいない

  • 学童クラブ職員が非協力的

  • 業者が見つからない

  • 注文見込み数が少なく業者が赤字になる

一度は代表の立候補があったものの、業務量の多さから辞退したという事例さえあります。

要は、保護者のボランティア精神に頼った運営ということです。
今導入されている学校も、今後誰かが代表を引き受け続けてくれるという確証はありません

他校の代表保護者とも話しましたが、皆さん夜間や休日を中心にした余暇時間で対応されています。

なぜ学童に子供を預けながらこんなことをしているんだろう。自分の子どものお弁当を手作りする方が短時間で済んだのではないか」と感じてしまっても責められることではありません。


■業者にかかる負担も無視できない

現状では、各クラブ代表がそれぞれ業者と契約しています。
同じA社との契約であっても、メニュー、駐車場所、配達時間など、優先事項が何かは各クラブによって異なり、業者としてもどこまで対応できるか、どこまで対応すべきか判断に迷われています。

人数の少ないクラブから問い合わせがあっても「『貴校は注文数が少ないから配達しません』とは言えない」と赤字で対応している業者があります

私たちが利用する業者では現在5校への配達を行っています。
当クラブが一番注文数が多いと聞いていますが、5校全体で考えるとまだ将来性があるとは言えない規模の事業です。
今は投資として対応して頂いておりますが、いつか「学童弁当自体を辞める」と言い出されかねない、という心配は消えません。

北区一括33校での導入となれば、業者にとっても安定して続けていける事業になると考えます。


■学童宅配弁当はセーフティネット

現在北区内では約半数の学童クラブで宅配弁当を実施しており、私が代表を務める学童クラブでは児童数の約70%が注文システムのユーザー登録をしていることから需要の高さがうかがえます。

実際の毎日の注文数は、登校する児童数の約10~20%で、注文頻度は家庭によって様々です。
ほぼ毎日利用されるご家庭もありますし、利用登録だけして1度も注文していないご家庭もあります。

このことから分かるのは、私たち保護者は手を抜くために宅配弁当が欲しい、という訳ではありません。

  • 急な用事や体調不良で弁当を作る余裕がない

  • 仕事の繁忙期や出張等で弁当を作る時間がとれない

  • ひとり親、家族の入院、介護、下の子の世話などで慢性的に人手が足りない

このような「宅配弁当があってよかった」という機会はどの家庭にもあり得ます。

また現状の北区の仕組みでは、兄弟であっても学童の児童は宅配弁当を注文でき、放課後子ども教室利用の児童には注文できないという歪なルールがあります。
育児世帯のセーフティーネットとして、全ての小学生が利用できる、宅配弁当の導入が必要です。


■北区で学童宅配弁当が始まった経緯

区議会では、5年以上前から複数の議員から学童宅配導入に関する要望がありました。しかし区は「手作り弁当至上主義」「学童クラブの職員の負担」「アレルギーや宗教食の対応」という3つの理由を楯に導入を拒否していました。

2014年、赤羽小学校の児童が通う学童クラブで有志保護者により区からの特別許可で宅配弁当が導入されました。
導入後も別の給食業者に依頼したり、社食業者に変えてみたりと毎年のように改善を重ね、最適なシステムが模索されました。

2021年2月、北区議会議員のこまざき美紀議員が、区議会で区主導の学童宅配弁当の導入を求めました。実は区議になる前のこまざき美紀議員が赤羽小の代表メンバーの1人であり、社食業者のシステムを利用すれば、北区の主張する3つの懸念が払拭できることを主張しました。

2021年7月、ついに宅配弁当が北区より昼食の選択肢の一つとして認められ、北区内の学童クラブで宅配弁当が利用できる旨のプリントが配布されました。

しかしその内容は「保護者が運営するのであれば、導入しても良い」「北区は運営に関与しない」というものでした。

ちなみに23区内では既に、葛飾区、渋谷区、豊島区、板橋区などで保護者が運営に関与していない学童宅配弁当を導入しており、決して珍しい取り組みではありません。

改めて北区への要望を再掲いたします。

ご賛同、宜しくお願い致します。


【北区への要望】

  1. 保護者ではなく区が主体となり運営・管理する学童への宅配弁当を求めます。

  2. 宅配弁当の全学校への導入を求めます。

  3. 利用対象者を、放課後子ども教室等利用の児童も含めた拡大を求めます。

■北区民の皆様へ
直筆の紙の署名にもご協力ください。
下記URLより署名用紙をDLできます。
ご記入後の、回収先はお問い合わせください。

※Change.orgと紙の署名の両方にご協力頂けますと幸いです。

そして、この署名活動について、お知り合いの方にも情報共有をお願いします!

宅配弁当の拡大は、今後小学生になるお子さんや、4~6年生になって夏休みにわくわく☆ひろばを利用をするお子さんにもプラスの影響があります。
現在、1~3年生のご家庭だけでなく、保育園や兄弟関係の方にもお伝え頂けると大変有難いです。
北区民の方でなくとも署名可能です。



■最後に
私自身はこの学童宅配弁当の代表にやりがいを感じ、引き受けたことを後悔はしていません。自分も宅配弁当を活用していますし、個別でお礼を言って下さる方もいてやってよかったと心から思っています。

しかし、それは幸いにも立候補した代表者が他にもいること、他校の代表者ともお互いに相談できる環境があったこと、学童の先生方が協力して下さっていること、人数の多いクラブのため一定の注文があることにかなり助けられています。
もし他の代表者がいなかったら、学童が協力的でなかったら、この学童でなかったら、このように思えなかったと思います。

16校の代表者の皆様の尽力に敬意を表するとともに、ご協力下さっている わくわく課・学童クラブの職員の皆様、そして利用者の方々に心から感謝いたします。


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