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既読書紹介vol.9

教育分野に関わるものとして
現場での違和感が何なのか、代弁してもらったような気持ちになった1冊

金間大介著
「先生、どうか皆の前でほめないで下さい
  いい子症候群の若者たち」

勧められて読んだ1冊ですが、
言い得て妙だと思います。

100人の中のひとりでいたがる
正解を探す
横並びが安心
な若者たちには、個性はない。
学校の授業で関わっていても
「ふつう」という言葉をよく聞く。
ふつうの会社
ふつうの職業
ふつうの生活
何を持って「ふつう」と言っているのか、本人たちにも具体的基準があるわけでもない。
「ふつう」という言葉で括り、まぎれる。

社会出たあとの立ち回り方も、同じ。
チャレンジではなく、正解は何かを考える。
だから、質問に対して、リアクションなく、固まる。(考えているフリだったり、相手の答えを待っていたりしている)

また、面白いことに、人混みに紛れていたいけど、社会貢献したいという気持ちはある。
ただし、求められたことをする場合に限るよう。そこには、批判も評価もなく、あまつさえ感謝もされるという特典があるからだそうだ。
ボランティアをしたいと集まった学生に、
「あなたが思うボランティア」を聞いたところ、
ゴミ拾い
と答えてくれた。18名中15名が。
積極的に誰かに関わるということは頭になかったようです。

そんな学生たちの言動も
この本を読んで改めてなるほどと納得。
企業さん向けの人材セミナーなどでも紹介している。
今の人材定着の問題も、まずは、こういった若者の特徴を知ることから始めないといけなくなっている時代なのですよ。

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