歌詞語彙辞典 #14
『俺の道』
●カウント数 1157
●最多出現ワード
★1位 「オレ/俺」 合計 114カウント
・「オレは/俺は」 48カウント
内訳:
「オレは」31カウント
「『オレは」9カウント
「俺は」8カウント
・「オレ/俺」 26カウント
内訳:
「オレ」17カウント
「俺」7カウント
「オレ、」2カウント
・「オレの/俺の」 25カウント
内訳:
「オレの」19カウント
「俺の」5カウント
「『俺の」1カウント
・「オレが」 5カウント
・「オレに」 5カウント
内訳:
「オレに」3カウント
「『オ・レ・ニ」2カウント
・「オレを/俺を」 4カウント
内訳:
「オレを」3カウント
「俺を」1カウント
・「オレか?」1カウント
★2位 「何」 合計 17カウント
・「何も」7カウント
・「(何も」4カウント
・「何を」2カウント
・「何」「何は」「何~て」「何なんだ?」各1カウント
★3位 「この」 16カウント
★4位 「人生」 合計 14カウント
・「人生!!」6カウント
・「人生、」「人生に」「『人生に」各2カウント
・「人生!!・・・」「人生・・・」各1カウント
★4位 「オマエ」 合計 14カウント
・「オマエ」4カウント
・「オマエに」「オマエは」各3カウント
・「『オマエ」「『オマエは」「オマエの」「オマエを」各1カウント
★6位 「でも」 12カウント
★7位 「勝負」 合計 11カウント
・「勝負しなよ」4カウント
・「勝負だ」3カウント
・「勝負するのさ」「勝負したいよ」「勝負した」「勝負を」各1カウント
★8位 「歩~」 合計 10カウント
・「歩め」2カウント/「歩め。」1カウント
・「歩け」3カウント
・「歩いた」2カウント
・「歩いていた」「歩きながら」各1カウント
★8位 「宇宙」 合計 10カウント
・「宇宙」4カウント/「宇宙・」「宇宙』」各1カウント
・「宇宙だ」3カウント
・「ウチュウ。」1カウント
★8位 「中」 合計 10カウント
・「中の」5カウント
・「中」2カウント
・「中に」「中には」「中へ」各1カウント
その後に、
・9カウント 「ラスト・ゲーム」
・9カウント 「こと」
・「ことは」「ことも」「ことを」各3カウント
・7カウント 「生き~」「心/ココロ」「ハロー」
各内訳
・「生きている。」3カウント/「生きている、」1カウント
・「生きてる』」「生きてる」「生きろ」1カウント
・「ココロに」2カウント/「心に」1カウント
・「心と」2カウント
・「ココロで」「ココロを」各1カウント
●一人称:オレ/俺/オノレ/おのれ
オレ 91カウント/俺 22カウント/ひらがなはなし
おのれ 4カウント/オノレ 2カウント
一人称複数が出てこないのは 1st、2nd、6th『奴隷天国』以来。
●二人称:オマエ
漢字もひらがなもなし。
●三人称:そいつ/奴ら/ヤツラ
●その他の気づきポイント
・歌詞カード縦書き
・句読点あり
・リアル年齢が3アルバム連続して歌われる。
35、36、37歳
・「今日」1カウント、「明日」4カウントと少ない。
・異なる表記が1曲の中にある。
俺/オレ(“生命賛歌”、“俺の道”、“ラスト・ゲーム”)
火/ひ(”ハロー人生!!”)
・カタカナ多用
アコガレ、ウチュウ、ウロつく、オドルんだ、オノレ、オマエハナンダ?、オンボロ、カッコイイ、カッコ悪い、カラダ、ギラつく、ココハドコダ?、ココロ、ゴミため、ズブ濡れ、セイメイサンカヨ、ダサい、タラタラ、チカラヲ、ツナワタリ、デッケェナ、ドタマ、ナミダ、ニッポン、ネコ、バカバカしい、バケモノ、晩ゴハン、ヒトカゲ、ヒトハダノニホイ、ヒトビト、ブッ飛ぶ、ミツメテる、胸クソ悪く、ヤツラ、ユウキヲ
このアルバムから、明らかな自分探しが始まる。
「おいオレ、オマエ一体何処行くの? オレか?」と言ったり、「おいオマエ」と言ったり。一人称と二人称が交錯する己との対話であり、己の心と相談して嫌だなと思ったら立ち向かって勝負する。その目的は ‘「オレは何なんだ、一体何者なんだ?」’(“ハロー人生!!”)と問う自分探し。
‘隔絶されてしまった部屋’ で、‘おふくろが用意してくれた晩ゴハンをテレビを見ながらオレ ツナワタリで食べていた’。‘でもこれがオレの宇宙だ’ 。
ここが「そうこれが」ではなく「でもこれが」であることで、勝負する相手が自分の中の宇宙なら、武器になるのも自分の中の宇宙であり、その葛藤は何も特別なことではなく《生活》の一部なのだということが念押しされる。
そして、最終的に帰る場所は自分自身。
おいオマエもう一回 再生だ
おい俺もう一回 帰ろうよ
それも、勝負をしながら。
よし来た 勝負だ 俺は俺
オマエはオマエ自身の中へ 帰ろうよ 帰ろうよ
どこへ?
(「俺に帰ろう」はシークレットトラック “心の生贄” でも歌われているが、公式の歌詞が見当たらず表記が不明のためカウントできないのが残念。)
日本人としての己のルーツ、思い悩む主体である俺とは何なのか、アルバムを通して思索が続く。
ちょうど読んでいた森鷗外の小説に描かれている主人公が、宮本青年と重なった。その若者は、ベルリンへ留学してたくさんの本を読み、「神話と歴史」「宗教と信仰」について考察する。ここに、“生命賛歌” を解く鍵があるような気がする。
そして、3アルバム続けてリアルな年齢が歌詞に入っている。このアルバムでは ‘三十七なり’。これは『澁江抽斎』の冒頭「三十七年如一瞬(一瞬の如し)」と符合する。鷗外との呼応は次アルバムの1曲目 “歴史” へと繋がる。
全編が禅問答のような中で行き着くのが、‘オレはロック歌手’(“ロック屋(五月雨東京)”)という力強い明言。
やるべきことと帰る場所はわかった。
これが《俺の道》。
そしてこれ以降、《自分探し》から《自分のいる場所の確認》《ふさわしい場所探し》というフェーズへと移っていく。答えは次のアルバムにある。
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