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京の詩写暦 2023年8月


アスファルトの声がする

熱を帯びた風と
刺すような日射しの中

夏に怯える声で
僕らは日陰で叫ぶ

「昔はこんなに暑くなかった」

「異例ばかりの気象」

そんなことを言っては
飲み物を浴びるように飲む

きっとアスファルトに
水を与えたら
一気に消えていくだろう

一瞬の涼しさでも
待ち遠しい

夏はまだ
アスファルトの叫びを
聞いている

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