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"You are what you eat."あなたはあなたが食べたものでできている。

 "You are what you eat."これは、中学校家庭科の教科書で紹介されている、英語のことわざです。

 私たちを形成する原子や分子は、毎日のように入れ替わっています。「新陳代謝」と呼ばれるものです。人体の研究は日々更新されていくので、ここに記す情報が必ず正しいと言うことはできません。しかし、現在の研究では、最も短い細胞は数時間単位で細胞としての役割を終え、体外に排出されると言われています。

 あるとき読んだ記事では、人間の細胞は数年ですべて入れ替わると書いてありました。「辛かったあの日の自分はもういない。全てもう入れ替わって新しい自分になっている」そういう希望を持ったのを今でも覚えています。

 しかし、どうやらそうでもないようで、脳の大脳皮質に存在する神経系の細胞は入れ替わりが起こらないようです。だから昔の嫌な思い出はいつまで経っても消えないのでしょうか。

 このところ失敗続きで少しネガティブになってしまいました。

 話題を戻しましょう。"You are what you eat."あなたはあなたが食べたものでできている。

 一部の例外に目を向けましたが、人間の体の細胞の多くは、絶えず更新され続けています。よいものをバランスよく食べ、質のよい睡眠で体を休め、生活を整える。人生を整える。

 例外はあれど、私たちは口から摂取した食べ物で体を作り、命を繋いでいます。あの日食べた鶏肉が手の肌の一部になっていたり、あの日食べたひじきの鉄分が体に酸素を巡らせているのです。

 この話を家庭科の授業ですると、目を輝かせる生徒が何人もいます。自分の手や腕をじいっと見つめて、「ここは何の食べ物でできているんだ?」なんて動作をしている生徒もいます。

 改めて言います。食の学びは面白い。

"You are what you eat."あなたはあなたが食べたものでできている。

 久しぶりの「食」の分野の記事は話題があちらこちらに行ってしまいましたが、それでも楽しんでいただけたら光栄です。