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もし宇宙が食べ物だったら

もし宇宙が食べ物なら、どんな味がするのだろうか。
え?宇宙を食べるなんてとんだ悪食だって?
もちろんただの仮説だ。くだらない妄想だ。しかし、そういう非現実的な妄想を真面目に考えるのも娯楽だと私は思う。持っている知識を総動員して思考するのは案外楽しいのだ。それが間違っているとしても。

さて、宇宙をざっくり分けると、5%が我々が普段認識し関わりを持っている物質(バリオン)、68%が正体不明の物質(ダークエネルギー)、27%が感知することが出来ない物質(ダークマター)と言われている。
困った。味を想像できるものが5%しかない。それどころか、27%も感知できない物質が入っている。
出鼻を挫かれたが、もう少し詳しく見てみよう。
そもそも、ダークエネルギーとは何か。
先にダークエネルギーダークマターは、共に宇宙を解明する上で立てられた仮説であることを注釈しておく。
ダークエネルギーは、宇宙論研究者のマイケル・ターナーが作った言葉で、宇宙全体に広がって負の力を持ち実質的に反発する重力としての効果を及ぼしている仮想的なエネルギーという意味がある。私の小さな脳みそでは、パン生地を発酵するときに出るガスと同じだと解釈した。発酵時に出るガスがパン生地を大きく膨らませるように、ダークエネルギーも宇宙を膨らませ続けているようだ。生憎、発酵直後の生パン生地は食べたこと無いが、二酸化炭素を注入した炭酸水と同じかもしれない。ならば、ダークエネルギーは無味か、炭酸の刺激で少し酸っぱいかもしれない。それが68%もあるなら、きっと強烈な刺激があるだろう。残念ながら、炭酸の強さを計算する知識が無いので正確な数値は出せないが、口に入れた感覚は炭酸水というよりは駄菓子のパチパチパニックが近いかもしれない。パチパチパニックは飴の中に高圧の炭酸ガスを封入したものである。食べると口の中で飴が弾けるのだ。ダークマターや他の物質の硬さによるが、ダークエネルギーは高圧の炭酸ガスに近いものと言えるだろう。
次はダークマターだ。ダークマターとは、大量に存在するものの光学的に観測できない物質を示す。まあ、ドーナツの穴みたいなものだろう。穴だけでは穴と認識できないが、周りにドーナツの生地があることで穴として認識できるようになる。間接的に観測することはできるが、直接的に観測することは出来ない。もっと宇宙っぽいものなら、ブラックホールがある。ブラックホールがダークマターの説明になるかは議論されているようだが、あれも周囲の観測できるものによって間接的に観測できるものだろう。
ここまでで、宇宙には高圧ガスが封入されていて、穴が空いているということが分かった。
さて、たった5%の人類が知っている物質、バリオンを整理してみよう。とはいえ、私は義務教育も怪しいお勉強の出来ない人間なので、あまり詳しくは掘り下げられない。ざっくりと行く。
つまり、我々が触れているもの全てだ。
え?ざっくりしすぎ?そうは言っても、元素を全て並べたり陽子と中性子が云々カンヌンと説明しても仕方ないし、それを説明できる頭は持ち合わせていない。バリオンとは、我々が体感したり、光学的に感知できるすべての物質なのだ。ちなみに1番多い元素は水素らしい。
しかしそれでは食べ物として形を成さないので、もう少し絞ってみようと思う。
太陽系を見た時、手で触れられる物質は何が多いと思うだろうか。私は岩だと思う。月は岩石でできた衛星だし、火星も表面に細かい砂が付いた岩石だろう。太陽などの恒星はマグマだが、きっと宇宙規模で見たら生地にジャムが練り込まれているぐらいではなかろうか。そもそもマグマは岩が高温で溶けた物だと認識している。
ということで、バリオンは硬い岩と溶けた岩とする。
ここで、すべての材料が揃った。
2種類の岩、穴、高圧炭酸ガスである。
次は形を考えていく。穴が3割近く空いているので、ドーナツ状だと思う。しかし周りを構成する物質は5%しかないので、見た目は細いフラフープのようだろう。2種類の岩に高圧の炭酸ガスを封入しているはず。溶けた岩はジャムのように流れ出してしまうので、2層の硬い岩の間に溶けた岩を挟み、さらにそれらを伸ばしてリングにする。5%の岩が68%の高圧炭酸ガスに耐えられるか心配だが、耐えられることにしておこう。
岩の味は含有物で変わるのだが、ここでは火成岩を使用することにする。お好みで変えれば良い。プレーンとなる火成岩の味は…幼い頃転んで口に入った砂の味だと思う。なんとも言えないあの味だ。分からない人は自己責任で公園の砂を舐めてくれ。私は責任を取らない。
結論を言うと宇宙は、リング状で口に入れると爆発する硬さの違う、岩味ということになった。きっと宇宙の果てまで飛べる、エキサイティングな体験をできるだろう。
食べてみたいと思うだろうか?
私は飴玉ぐらいのサイズなら食べてみたい。5%ならきっと、すぐ溶けてくれるだろうから。

余談だが、私は風呂に浸かりながらこれを考えていた。もう茹で上がりを通り越して、冷えていた。ので、最後の方は雑になってしまった。
良かったら、暇つぶしに考えてみて欲しい。食べ物化された宇宙は、様々な知識や推測によって十人十色に変化すると思う。

くだらない妄想を読んでいただいてありがとうございます。

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