「学校に行かなくなった!どうしよう!」から、どう動いたか ④県教育相談センター
昨年9月から当時小3の娘が不登校になりました。初めは、相談先が全くわからず、ネット検索でもうまくヒットしないので、地元にはそんな場所はないのかと、悶々としていました。毎朝、毎朝、学校に電話で欠席連絡するのも「不毛だよね…?どうせ行かないって本人が決めてるんだし。」と思いながら、ある日、教頭先生が電話に出られて、公共の相談先を尋ねたところ、県と市の相談窓口があることを知りました。
自宅から遠くても、専門性が高い方へ相談
その電話で、県の教育相談センターの方が、市の窓口よりも専門性が高いと聞き、ちょっと遠いけれど、迷わず県の方に電話しました。”専門性”高いに越したことはナイ!と即決でした。
教育相談センター(以後”センター”に略)では、特別支援教育の長年経験者である専門の先生が、相談員として担当に。そちらでは、毎月1回程度、娘の様子を見たり、親の相談を元に、学校への専門的なアドバイスをしてくれました。
例えば、書字が苦手と言っても、どのように苦手で、どういう対応をすると娘にとって良いか、とか、ずっと休んでいる中、遠足だけは行くと張り切っていた時、遠足の経路を示した地図とタイムスケジュールを見せて、見通しがつきやすいようにしてもらうなど。(実際に、その地図を見ながら、娘と下見に行きました。)
毎回、相談後は、センターの先生から、学校コーディネーターに連絡が行き、学校担任にも伝達。それを元に、学校担任が週に1回の家庭訪問時、娘に渡すプリント類を工夫してくれたり、先生方もあれこれ手を尽くしてくださいました。
私も夫も、以前から、あれこれ情報収集をして、学校側に提案やお願いをしたことはありましたが、やはり専門の先生からのアドバイスの方が取り入れやすいらしく(当然ですよね)、”私たち保護者の相談→センター→学校”のラインで指導が届くのは、ベストだと感じました。
相談を深掘りする3人体制が確立!
相談へは、ほとんど夫も同行。
担当の先生と、夫、私の3人で話をしていると、面白いパターンが完成しました。
1. 一番長くそばで娘を見ている私が、娘の言動に対しての素朴な疑問や困りごと、気になることを述べて、
2. 先生が、その言動の理由が、特性から来るモノであることや、独自の感じ方を解説。
3.夫は、夫の見解や分析を述べて、
4.先生が傾向と対策をまとめて考える。
という流れが出来上がりました。
私一人では、相談を深掘りして話すことは難しかったと思いますが(なぜそうしているか皆目見当がつかない言動なので)、自称アスペルガー傾向の夫が、娘と感じ方が似ている部分があるので、娘の言動を解説したり、自分独自の感じ方や思考回路を説明して、先生の分析やアドバイスも深まっていくというスタイルがこの1年ですっかり定着しました。娘の相談に行っているのに、夫のカウンセリングのような時間でもありました。
余談ですが、夫にとっては長年当たり前だった感じ方とか、頭の中によぎる記憶(本人が”フラッシュバック”と呼ぶモノも含む)が、独特のモノであることが3人の面談でよくわかりました。少なくとも、私と違うコトは多くあるのはわかっていましたが、個人差だと思っていたものが、アスペルガー傾向とわかり、夫本人も毎回スッキリしたり、発見が多かったようです。
特別支援の先生と、通常学校の先生は全く別の職業!
娘が不登校にならなければ、センターに相談に行くことはなかったです。そして、ここまで来ないと、特別支援学校の先生に相談する方が良かったということがわかりませんでした。
就学前に、発達性協調運動障害と診断が下り、入学後は、診断はなくとも、明らかに書字と算数の学習障害があるので、通級を2年から開始。通院も開始して、診断書を取ったのが3年生初め。担当医には「通常級で十分やれる」と言われて、そうだと信じて疑わずいるうちに、コロナ休校明けの2020年6月から2ヶ月と夏休みの間に、娘は疲れ果ててしまいました。
センターに相談するまで、何度も、何度も、通常級の先生に、合理的配慮の範囲で、娘ができること、できないことを説明しましたが、十分な対応は難しく、通常級では限界がありました。(仕方のないことです。クラスの人数も多いし、支援員も万年不足ですし。)そんな中、センターの特別支援教育の専門家から指導があれば、先生も動きやすいのだとわかりました。
今、世の中で発達障害が増えていると盛んに言われていて、この10年前後で、圧倒的に情報も世の中に増え、認知度も高まっています。けれども、学校の通常級の先生の知識も、それくらいあるモノと期待していても、そうではないと感じることも多々ありました。先生は先生の学んできたことがあって、そちらに重点を置いているので、最新の情報を生かす対応はできないのかもしれません。
ということで、センターの特別支援教育の先生と、通常級の先生は、全く別の職業だと言って良いのでは?と感じたわけです。
センターに相談して、新たな視点が持てたし、センターから学校に直接指導が届いて実践してもらえるシステムは、もっと早く知りたかったくらいです。(学校って、税務署と同じで、知っている人だけがトクをして、知らない人には特別な情報は教えてくれない気がします。)親が自分で本を読んだり、インターネットで調べた情報を元に、学校にあれこれ要望を出したところで、対応に限界があるのだと痛感しました。
不登校や発達障害のことで、誰かに相談したい人はたくさんいらっしゃると思います。民間でも、様々な相談窓口があるし、民間資格・専門家がいますよね。けれども、子どもが通う公立学校に直接有効な指導をできるのは、私の経験上、県や市の窓口の専門家でした。民間でも、公共でも、自分が信頼、安心できる人に相談するのが一番だと思いますが、公共サービスも利用することはとても意味があると思います。
本日も最後までお読みくださって、ありがとうございました。ではまた!
*ここに書いた情報は、あくまでも私個人の体験や感想なので、通常級の先生でも知識豊富で、特別支援に明るい方もいるかもしれません。悪しからずご了承ください。
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