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ユーザーインタビューは設計が7割

昨今ユーザーインタビューの重要性は認識されていて、noteにもいろんなインタビューに関する記事が出ているかと思います。

私の経験上ユーザーインタビューは設計段階でほぼ勝負が決まります。勝負が決まるというのは面白い話が聞けるかどうかではないです。
ユーザーインタビューの目的は開発しているプロダクトをどう改善するか、どう作るのかを明確にするために行うものなので、インタビューからプロダクトに対する次の一手を決めれる材料がそろうかどうかが勝負になります。つまりどれだけ知らなかった気づきが得られてもそれを次に活かせないならプロダクト開発としてはほぼ意味がない。もちろん未知を知ることで新たな可能性が見えいい改善ができる可能性もありますが、その場合も事前に準備していることでスムーズに対応に移しやすいです

※タイトルの割合に関しては、よくある『OOが9割』にあやかってタイトルを付けましたが、もちろん実施する段階で設計を活かせないといけないのでさすがに9割ではないな…と思い、あとは感覚でつけたので特に意味はないですmm



なぜ設計が重要なのか

インタビューで設計が重要な理由は簡単に言えばゴールと目的をずらさないためです
例えば私がこれではなかなかうまくいかないかなと思うインタビューの流れを紹介します

  1. プロダクトで使われてない機能を改善して活用できるようにしたい

  2. なぜ使われないのかインタビューすることにしたので、機能をあまり使っていない人を選出した

  3. インタビューの内容として使っているかどうか、使っていないならなぜか、どうすれば使いたくなるのかを聞くことにした

  4. 機能の使い方や困っているところをユーザーに聞いてみたところ、思いもよらない使い方をされていることに気づいた

  5. 新たな気付きを得たのでそれに基づき改善案を作成した

一見良さそうな流れに見えそうですが、どうしてうまくいかないと考えられるのでしょうか?

理由としては改善案を作るためのインタビューなのですが、インタビューの内容がユーザーを知ること結果的によってしまっているからです
もちろんユーザーを知ることは大切です。ただ上記のインタビューでは機能を改善するための手段としてインタビューを行っているので、それを踏まえた上でユーザーに切り込む必要があります。
またもしかしたらそのユーザーはその機能を使う必要性がないのかもしれません。その人にどう使いたいかを聞いてもそのユーザーのニーズに合わせた機能に寄ってしまい当初想定していたペルソナのニーズに合わないものになってしまいかねません。

こういった事象の原因が目的意識とゴール設定にあると考えてます
上記の場合、本来の目的は使われていない機能を改善することです。そしてゴールは改善案を作ることです
それを意識してインタビューの準備を行うと以下のような流れができます

  1. プロダクトで使われてない機能を改善して活用できるようにしたい

  2. なぜ使われないのかインタビューすることにしたので、準備として機能の想定利用シーンとユーザーを振り返り、不明確な点を整理した

  3. 整理した内容から、今回のインタビューで明確にすべき内容は、想定していた利用シーンと実際の利用シーンに乖離がないか、想定の利用シーンで機能を認識できていたか、使ってみてどこで操作に迷ってしまうのかであるとした

  4. またインタビューしたいユーザーを定義し、ペルソナの属性に合致する人であまり使わない人とよく使う人それぞれから話を聞くことにした

  5. 明確にしたい内容に対して仮説をいくつか設定し、仮説を引き出すための質問事項とそれぞれの仮説が当てはまった場合の対応策案を用意した
    ユーザーに用意した質問を聞いたところ、一つの仮説に合致した

  6. 合致した仮説に基づいた対応策案の妥当性をインタビューの内容から改めて吟味し改善案を立案した

いかがでしょうか?
上記の流れでは改善するために改めて機能の目的を振り返り、インタビュー前にある程度仮説を固めた上でユーザーに実情を聞いています。
機能を作ったときの前提があっていたのかの検証とそこから先使う中でどこがネックになっているのかを聞くことで次のうち手を決めるために必要な検討項目を明確にしています。
このようにどこをゴールにして何の目的でインタビューを行うのかを事前に決めておくことで、機能の果たすべき役割から大きくずれない改善案を作っていくことができます

上記では具体的にどんなことを準備するのか述べられていないので今後少しずつ記事にしていきたいと思います。

まとめ

設計をしっかり行うことでインタビューの内容もより明確になり、その後の立案も大きく当初の目的からずれたものになりにくいです。

今後その設計段階で具体的にどんなことを意識して進めていけばいいのか発信していきたいと思います(目標は週一でがんばります。)

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