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持続化給付金対象の思わぬ落とし穴

先日、給付金なども含めて「他人のお金に頼るな。それは税金だから必ず将来の負担になる」という意味を込めたnoteを書いたが、今日は想定していなかった事態を知ることとなった。

和歌山県にある高野町。人口は約3000人と少ないが、高野山真言宗を中心とし、多くの観光客が訪れる町である。その町長室から、こんなメッセージがフェイスブックで発信された。

曰く、
『国策である観光立国として外国人観光客(インバウンド)誘致に様々な努力を高野山の宿坊は頑張ってきた。
また、和歌山県より県外からのお客様予約を断る要請にも対応してきた。その結果、町中からは当然宿泊者も消えた。どこも大変な時ですが、
一律、宗教法人は持続化給付金からは対象外とはどういうことか。 旅館業法の業務上の許可を取得し、会計は別にして宿泊業をし、今では和歌山県の30市町村の中で一番のインバウンド宿泊数までくるように頑んばってきたのに、こういうところで、「さようなら」はないでしょう。現場の調査もせず、納得できない。
宿坊はじめ事業所にこの困難を乗り越えて頂くためにも、私は臨時議会でこの持続化給付金に同額の額をつける議案を提出する。
憲法の話までなる、異論反論はありのは承知だが、実態みたら今は違う
和歌山県選出の先生方、要望よろしくお願いいたします
尚、この件以外の国からの様々な支援には心から感謝してます。』

つまり、給付金の対象に宗教団体はならないということである(ほかに、公共法人や政治団体など給付外対象がある)。

しかし、これは確かに厳しい。宿坊は高野山に限らず、全国各地に存在するし、そういう場所だからこそ海外観光客に人気になっていた部分も大きい
(リンク先は2017年の記事)


和歌山県は観光名所がたくさんあるように見えるが、実際に力になっているのは高野山と白浜アドベンチャーワールドのパンダとマグロである。特に海外観光客の引力は高野山を中心とした世界遺産である(中国アジアの団体客はマグロ食べに行くことが多いが)。

高野町含め宿坊は今回の給付金の対象になるべきだと思う。

ただ、宗教法人は他の税制優遇があるなどの問題もあるが、観光業で食べている人が高野町にもいるのは厳然たる事実である。実態として会計もわけられており、その部分に給付金を入れることは、憲法解釈から見ても何も問題はなさそうな気がする。先日の記事でゾンビ企業への給付金を問題視したが、対象となるべきところに給付金が交付されないという不公平はこのほかにも発生していきそうな気がする。

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