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雪は、なかなか溶けない。というはなし

私はアメリカのテキサス州、ダラス市に住んでいる。春には30度、夏になったら43度もあたりまえというアツーい土地柄。それでも冬には1、2回は雪がふり、夜には氷点下に気温が下がることも。しかし、今回はそんなもんじゃない。

今、アメリカ南部はシャーリー(Shirley)という名の、とんでもない冬の嵐に襲われている。テキサス州もその一つで、36年ぶりの記録的な寒さを経験した。月曜から、日中も氷点下に達することはなく、どれだけ寒かったといえば、北海道の網走よりも、もっとうんと寒かった。うそじゃ、ありません。(生き返るのは土曜日か)

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電力供給が需要を超えそうなので、15分から45分間の計画停電をするという発表があったが、一旦、停電になったまま何時間も電気が戻らず(つまり暖房なし)、1日たっても電気が戻らず、いつ戻るかもわからない…。何と州全体では400万世帯が、マイナス16度だ、マイナス13度だという状況で、暖房なしの悲惨な状況を強いられた。

ホテルに避難しようにも、路面凍結で、信号機も停電してたりと、そこまで行くのが命がけ。ちなみに多くのホテルが便乗値上げで、普段は一泊40ドル(4000円)程度のモーテルが一泊400ドル(4万円)とか、まともな部屋だと一泊800ドル(8万円)とか、1000ドル(10万円)とか。それでも、ホテルは軒並み満室となり、部屋を確保できずにスキーに行くような恰好で、ベットに潜り込むしかないという人達も。

うちは今まで、奇跡的に停電を免れているのだけど、木造の古い家なので、外がマイナス16度の時は、暖房をブンブンかけていても屋内気温が10度までしか上がらなかった。こんな寒さ仕様の家になっていないので、水道管が凍結破裂して水浸しになる家やオフィスが続出し、泣きっ面にはち。うちもそうです。とりあえず水道の元栓を止めたので、水がでない。

飲み水は緊急用のボトルの飲料水を買っておいたから、ちびちび飲めばいいけど、トイレをどうするか?で、外を見渡せば、雪があるじゃん。たいした量じゃないんだけど。

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雪集め

ということで、テキサスで絶賛サバイバル中の私は、トイレに流すための水を確保すべく、せっせと雪集めをしております。で、上の写真にあるように、バスタブに一生懸命運んだんだけど、雪って、なかなか溶けない。

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ちょっとチンしてみたんだけど(すみません、電気の無駄遣い)、やっぱりなかなか溶けない。しかも、大した水の量にならないじゃん。(元はこのどんぶりに満杯の雪だったんだけど)

果たして、私が苦労して集めたバスルームの雪は、可及的速やかにトイレ水になってくれるのか?

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私が知っている人が住んでいる場所は、ダラスより、うんと暖かい。いいなあ。地球温暖化の影響で、こういう極端な気候が今後、もっと頻繁にくるのかなあ。テキサス州知事は、誰の入れ知恵かしらないけど、風車(風力エネルギー)が凍ったとか、太陽光など再生エネルギーでは十分な電力供給できないとか、たわけたことを言っている。

月曜日には、天然ガスのラインやら装置が凍ったと言っていたくせに。だいたいこの石油王国のテキサスでは、エネルギー供給源のほーんの一部しか再生エネルギーを使っていない。地球温暖化を否定し続けて、エネルギーのインフラに投資してこなかったから、いざ地球温暖化の結果にさらされると住民が悲惨なめにあう。

そういえば、コロナに関しても、医療システムや研究、データ、医療物資の確保など、有事の対応などからどんどん予算を削って、目の前の利益ばかり見てきたから、事態を悪化させてしまった。

私は今回のことで、雪は、なかなか溶けないし、大した量の水にならないということがわかったので、水道屋さんが来てくれたら、二度と水道管が凍らない策をちゃんと相談しようと、反省しました。

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