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【つくること】 第1回超映画総合研究所”志田ゼミ” DAY1(2023.08.10)レポート

2023年8月10日、木曜日、18:30。超映画総合研究所”志田ゼミ”第一期生の面々が続々研究所へ到着。今回は研究所に4名、オンラインにて新潟から1名、大阪から1名と、研究生=プレゼンターは計6名(前日に1名が急遽キャンセル)。そしてギャラリーには計7名のお客様が来場されました!

はじめての志田ゼミ。超図書館研究所を会場に、超映画総合研究所所長兼ナビゲイターを担った志田一穂氏がまずご挨拶。今回の企画の主旨などを説明したのち、早速プレゼンターによる推薦映画の紹介に突入していきました。

プレゼンは一人5分。説明や紹介方法は基本的に自由。とは言え、今回やってみて“プレゼン自由”にもある程度ルールは必要か、という気づきもあったり…。機材コントロールも含め、ブラッシュアップを意識しつつでスタートです。


1 東京都 男性(24)
推薦作『るろうに剣心』2012
監督/大友啓史 主演/佐藤健

AD経験のある若き24歳が推薦したのは日本の時代劇アクション映画。映画予告編を流しながら、その場面場面をタイミングよく一時停止させながらパワーポイントのように操作し作品を解説。本来予告編使用はNGにすべきでしたが(動画使用は無許可の場合、著作権侵害に抵触するので要注意)、動画を静止画にしながら活用するとは意外でした。マンガ原作の一エピソードを実写化でここまで緻密に広げる大胆さと、何よりアクション監督、谷垣健治による剣術演出は一見の価値あり、などたくさんのポイントを力説されました!



2 千葉県 男性(29)
推薦作『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』2008
監督/デヴィッド・フィンチャー 主演/ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット

16ミリ映写技師でもある29歳男性が推薦したのは、“人生”についてあらゆる角度から考えさせられるファンタジックなヒューマンドラマ映画。80歳の姿で生まれた0歳の主人公が、80歳の脳内思考で0歳の姿へと返っていくという稀有な設定。これを言葉で説明するのは難しいのですが、パワーポイントを使用して丁寧に解説。主人公を見守るケイト・ブランシェットの熱演推しも!



3 新潟県 男性(50代)
推薦作『戦場のメリークリスマス』1983
監督/大島渚 主演/坂本龍一、デヴィッド・ボウイ

80sムービーの伝説的傑作を推薦してくれたのは新潟からオンライン参加してくれた、まさに80年代がリアルタイム青春時代だった方。当時本作の登場がいかに衝撃的な出来事だったかを、キャストにプロの俳優がいないことや、問題作『愛のコリーダ』の次回作となる大島渚監督作品であることなどのエピソードを交え熱弁。当時のものと4Kリマスターの各パンフレットや、坂本龍一のサントラなど、関連アイテムも紹介しながらのお薦めプレゼンとなりました!



4  東京都 男性(26)
推薦作『激突!』1971
監督/スティーブン・スピルバーグ

スピルバーグ監督の実質的初期ブレイク作にしてテレビ用作品。これを26歳の映画フリークがプレゼン。本作にするか『ジョーズ』にするか迷ったとは、なかなかの映画通でありスピルバーグ狂。パワーポイントで物語を紙芝居仕立てにし細かいところまで解説。煽りまくって内容をアピールするも、まさにこれからというところで「ここからは観てのお楽しみです」とバッサリ。なるほどこれは観たくなります。この方プロの営業職とのことでさらに納得!



5 東京都 女性
推薦作『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ 2001~2003
監督/ピーター・ジャクソン

本来推薦作は一本というルールですが三部作で一つという捉え方も有り得るという一例。プレゼンターの女性は舞台女優で、与えられた5分の大半をなんと“一人芝居”で作品を表現。大作「指輪物語」を一気に身体パフォーマンスでプレゼンし拍手喝采。あわせて原作書籍も持参し、いかに自分がこの物語が大好きかもしっかりアピール。挙句はDAY2までに観なくてもいつか必ず観てほしいと必殺のラブコール。そんなに言うなら観なくてはと思わされました!



6 大阪府 女性(23)
推薦作『はじまりのうた』2013
監督/ジョン・カーニー 主演/キーラ・ナイトレイ、マーク・ラファロ

『ONCE ダブリンの街角で』『シング・ストリート 未来へのうた』の監督によるやはり音楽をフィーチャーした人気作を大阪からオンライン参加でプレゼン。画像共有でパワーポイントを使用しながら、作品の見どころを細かくアピール。落ち込んでいたときにパワーをもらえる作品、何かを始めてみようと思わされる作品、など、いかに本作から影響を受けたかの説明がリアルに響きます。テーマ曲となる“Lost Stars”の魅力も紹介し、サウンドトラックCDもお薦めアイテムに!



7 志田一穂さん(飛び入り)
推薦作『サイコ』1960

7人目が急遽キャンセルとなったので志田さんが7本目として飛び入り参加。アルフレッド・ヒッチコック監督のショッカー映画だが、あえてジャンルを“ヒッチコック映画”と呼ばせてほしいと紹介。サスペンス・スリラーの神様、作家主義の個性派監督など、映画の草創期からヒッチがいかに影響力を持ち、様々な異名をとっていたかを論説。あえて肝心の『サイコ』の話を避けたのは、少しでもネタを喋ると映画を観るときに影響大だからと聴衆を煽る!



と、いうわけで最後は志田所長自らプレゼンし、結果的に計7名、7作品のプレゼンを会場全体でシェアしました。ギャラリーではメモをとられる方も散見し、まさに学内講義の一幕のようでした。とても理想的な空間と時間を集まっていただいた皆さんと共有できたと思っています。終了後は懇親会となり、ギャラリーの方々も交えて、映画の話から広がり、さまざまな対話や会話が展開、遅い時間まで盛り上がりました。この時間もまた、とても大切なコミュニケーション・タイムになったと思っています。

この志田ゼミはこれで終わりではなく、しっかりと推薦作について考えるDAY2をもって着地となります。これが他のコミュニティ・イベントとは違うところです。

DAY2は2週間後、8月25日!
約2週間後の再招集にて、その間に観てきた推薦作についての感想を、各々発表していただきます。
・なぜその作品を観たいと思ったのか?
・どうやってその作品を探して観たのか?
・観た上でどう思ったのか、どう感じたのか?
・そして、その映画から次に思いつく映画とは何か?
そんな意見交換を7人分行い、志田が総括していきます。そうして今回集まった作品たちを今一度最終的にシェアしたところで、全行程終了となります。

さて、この7作品は今回たまたま集まったものなのか、
あるいは何か意味をもって揃ったものなのか?

重要な気づきは、再び集合するDAY2にあります。
ギャラリーは引き続き申し込みOK!
お楽しみに!