映画 聲の形 レビュー
「24時間テレビの裏で放送されていた」
この作品は大今良時原作で山田尚子が監督をしたアニメーション映画である
同タイトルの漫画が話題を集め映画化された
聴覚障害を持つ一人の登場人物を中心に
人と人のコミュニケーションをテーマとしてストーリーが展開して行く
あまりアニメを見る方でもないし漫画を読む事も少ない方だと思う
だけどこの作品の名前は聞いたことがあった
なぜかというと単純に友人がこの作品のファンで話をしていたからだ
普段そこまでアニメの話などをしないのにすごい熱量で話していたのを覚えている
(いわゆる聖地巡礼をした的な話もしていたと思う)
その時は多少興味はあるけど見たいと思う程ではなかった
しかし突然見る機会は訪れた
もしこれが夕立ちなら完全にびしょ濡れになるぐらい突然だった
NHKで放送されていた
しかも24時間テレビの裏で放送されていた
友人が話していたある程度のストーリーを思い返して
この内容を24時間テレビの裏でやるのかと自然とチャンネルを合わせていた
(申し訳ないがおわかりの通り映画館では見ていない)
あまりストーリーをなぞるのも良くないだろうからさわりだけ書こうと思う
主人公の男の子が小学生の時に
聴覚障害を持つ転校生の女の子に出会う所から始まる
主人公は興味からかその女の子に度を越したちょっかいをかけてしまう
いじめと言われても仕方ないほどの行為が続く中で
それがきっかけとなり女の子は転校する事になる
やり過ぎていた事ありその後いじめの矛先が主人公に向かってしまう
その後一人で過ごすことに慣れてしまった主人公が
高校生になった所からまた物語が展開して行くのだが
アニメだからかキャラクターの一人一人の濃さもあるし
物語の誇張も感じるしで始めは少し見辛さを感じた
話しもどんよりと重たいテーマであり気軽なものではなかった
でも月並みな話だが学生時代僕はどう過ごしただろう
どうやって友達を作ろうとしたんだろうとか不思議と考えた
実際今現在小中高の同級生で連絡をとる人が僕にはいない
でもその後社会に出たら多少なりとも飲みに行こうと言える人が出来た
不思議な話だなと思うただ若かったで片付けられることなのかもしれないが・・
ハンデがある人とは向き合う事が難しいという概念は根強くある
もしかしたらすごく性格が合うかもしれないのに壁を感じる
でもこれはハンデがあるとかないとかに変に執着した考えなのかもしれない
表現するとかコミュニケーションだとか答えのないもの打ち抜くのが
聲の形ということなんだと思う
分かったふりは出来ないし怖さはあるし最近は一人でも生きれるし
その中で形にすること投げやりに作るのではなく
しっかりと形にすることから始まるんじゃないかと思う
みんな自分勝手ならその分自分を丁寧に形にしなきゃいけない
最後に流れるaikoの曲は良かった
彼女は恋という形を持っているからである
原作は原作でまた違う見え方があるのだろう
知らない間にぐっと引き込まれる映画だった
ぜひ皆さんにもご覧いただきたい
変幻自在のクリエーターユニット「KATANAGARI」です。基本ミュージシャンとライターです。Apple musicなどでカバー音楽、オリジナル音楽を配信しています。 https://itunes.apple.com/jp/artist/katanagari/1288449046