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刀屋さんを始める人を意外に見かける件

刀屋さんを新たに始める人を意外に見る気がします。
①愛刀家だった人がある時突然始めていたり、②刀の職人さんが始めたり、③他のビジネスをしていた人が新たな事業として始めていたり、④Youtuberの人が始めているケースも。
①~③などは今までもあったとは思いますし私の周りでも時々見かけるのですが、④のYoutuberの人が始めるケースというのは新しいトレンドのようにも感じました。

以下は先日刀屋さんを始めると宣言された、チャンネル登録者数18.6万人を抱える日本刀系Youtuber「藁斬り抜刀斎」さんのチャンネル。

(「Youtube: 藁斬り抜刀斎「刀を買いに行ったら凄い刀ばかりで予算オーバーした」より)

動画内では刀屋さんを始める理由について、日本刀系Youtuberとして刀の相談を受ける事が多いにも関わらずそれを捌き切れないという背景があり、いずれ店舗を持つ事でそういった方々が相談できる場を作りたい、そういう人になっていきたい、という想いがあるようです。

早速業者市に行って御眼鏡にかなった刀や鐔を概ね落札出来たようで7~8点ほど仕入れたようです。
仕入れは鑑定書の有無は重視せず、自分(藁斬りさん)が良いと思った刀を研ぎCさん(サムネの研師さん)に相談して2人の意見が合致したものを仕入れているとのこと。
動画内でそれらを紹介しつつ、今は店舗が無いので取りあえずヤフオクを使用し、そこで利益が出たら更に良い刀を仕入れていずれ店舗を持ちたいとの事です。(ヤフオク店名:武修堂

店舗はやろうと思えば自宅の一部を事務所にも出来るので持つ事自体はそこまで難しくないようにも思いますが、刀屋業務を維持していくとなると鑑識眼などの技術の他にも資金繰りや他業者との関係作りなど苦労も多々ありそうです。
ファンを20万人抱えているYoutuberの方がこれらのハードルをどう乗り越えて念願のお店を作り上げていくのか個人的にもとても楽しみです。
いずれにしても初心者にガタナを売りつけるような刀屋さんになりませんよう(悪意の有無関係なく)、初心者をようやく脱した代表として祈っています。

因みに私も過去に「刀屋さんやろうと思った事ないの?」と聞かれた事があるのですが、私は刀屋さんは絶対にやりません。
やらないというよりも出来る自信も全くないですし、何より苦が多そうで楽しみながら出来そうにない、というのが理由です。
私なら業者市で騙されて資金が直ぐに尽きて終わってしまいますし、お店や鑑賞会などで正真作とされている刀を楽しむ位が心地よく楽しいです。

私の本業はあくまで刀の展示ケース作りです。
これは私にとってとても好きな事でもあり楽しい事です。
これからも日々の暮らしのちょっとした部分で刀を楽しめるような物を作っていく事で刀の魅力を愛刀家は勿論、愛刀家と近い方々(ご家族や友人など)にも伝えていく事で刀好きを増やしていきたいと思っています。


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それでは皆様良き御刀ライフを~!

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。

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