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「ものづくり匠の技の祭典」に日本刀ブースが!

2022/8/5~8/7の期間、東京国際フォーラムにて「ものづくり匠の技の祭典」というイベントがあり、そちらに日本刀ブースが出るとTwitterで知り行ってきたのでレポです。

HPはこちら

さてさて東京国際フォーラムといえば有楽町駅から直ぐのところにある、ガラス張りのお洒落な建物です。

歩いていると直ぐに見つかります。
刀の暖簾が目印です


・ブースで見れる事、出来る事

という事でブースに着くと、早速3名の職人の方が実演をされていました。

・銘切

まず日本刀イベントの醍醐味とも言える「銘切」
3000円で好きな文字を刀匠の方が真鍮製のプレートに刻んで下さいます。

銘切をされる房宙刀匠
真鍮は刀の茎(玉鋼)よりも柔らかい為、小さな力で銘が切れるとの事。
材質差からくる塩梅がとても難しそうです。


②鐔製作を間近で見れる

鐔製作をされているのは現代鐔工でも有名な泉公士郎さん。
刀装具新・解体新書」という本で泉さんの事を知っていたので実際にお会い出来て密かに興奮。
製作されていたのは肥後鐔。布目象嵌をする為に先の細い鑽で細かい凹凸を表面に沢山付けそこに金を埋め込むようです。
鐔一枚完成させるのに一日中作業しても大体20日くらい掛かるとの事。
外形を整えるだけでも4日掛かるというのでその技術に驚きです。

鐔製作をされる泉公士郎さん
製作されていたのは肥後鐔。鐔を固定しているこの黒い粘土のようなものは松脂と何かを混ぜたと仰っていました。触らせて頂くとカチカチ。固まると硬くなるようです。


・研ぎの実演

刀剣研磨の実演もありました。
実演されていたのは研師の渡辺光恒さん。私も所属している日刀保横浜支部でお世話になっていましたので、まさかここで約2年振り?にお会い出来るとは思わず密かに感動。最近支部の活動が再開されましたが、それまでコロナ流行の影響でずっと休会でした。
お元気そうで何よりでした。

「刀を素手で握って指を切らないんですか?」とお聞きしたところ、以下のように指で押さえつけるように握っているので、切れないとのこと。
なるほど、刃を握っているわけではないんですね。

また地艶の工程では以下のように超高速で指で研がれています。

ツイートにも書きましたが、もし弟子になったとしてこの動きをやってみろと言われても怖すぎて出来ません…。
研師の方の匠の技を見たような気がしました。

尚、どの職人さんも皆さんとても親切に何でも教えて下さいます。
気になる事や分からない事がある方は是非聞いてみましょう。

色々研ぎについて教えて下さる研師の渡辺光恒さん

という事でこれらの実演が見れただけでも行った価値があったなと思っていたのですが、まだまだグッズコーナーが個人的にとても刺さりました。

・グッズコーナー

銀製 鐔ネックレス。有名な図柄が揃う。個人的に一番右の武蔵鐔がとても好き。
銀製 鐔ピンバッチ。
銀製 茎ピンブローチ。義元左文字の他、三日月宗近と鬼丸国綱があった。
一見ただの鐔ストラップに見えるが…
裏を見るとなんと目釘抜きになっている。愛刀家には堪らない。
刀の材料となる玉鋼も
漫画家のかまたさんの漫画「KATANA」や、川崎晶平刀匠の本も買えます
日本刀も1振展示されています

という事で個人的に鐔ネックレスか名物茎ピンブローチかで悩んだのですが、結局ネックレスは自分には似合わないと思い義元左文字のピンブローチを購入!

泉公士郎さんと恩田秀人さんが作られたとのことで鑢目まで細かく再現されています。

という事で早速付けてみました。
存在感よ。笑

これが何か分かる人は刀好きなので隠れた刀好きを見つけるのはとても良いアイテムかもしれない。
また銀製なので酸化するだろうが、それが風合いとなって茎が少し黒っぽくなるのだろうか。その変化も楽しみである。


終わりに

という事でなんやかんや1時間ほどあっという間に過ぎてしまったわけですが、とても充実した時間となりました。
8/7まで、東京国際フォーラムで行われていますので刀が好きな方は是非!
また銀座には刀屋さんが沢山あります。
合わせて刀屋さん巡りをされるのも良いかもしれませんね^^
銀座のどの辺にあるのかは以前まとめていますのでもしよろしければ以下もご覧ください。


今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き御刀ライフを~!

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。

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