帽子って何種類ある?
前回は刃文の種類について29以上もある、という話を書きました。
刃文は刀工の特徴が現れる場所ですが、帽子も特徴が顕著に出ると言われています。
では帽子は何種類くらいあるのでしょうか?
入門日本刀図鑑(著者:得能一男)の記載を見ると「20」あります。
刃文に劣らず多いですね。。
今回も上記本から抜粋して様々な帽子を紹介します。
①帽子の種類
(「入門日本刀図鑑 著者:得能一男」 より一部抜粋)
②これは何帽子でしょう?
・第1問
(画像転載元:https://www.touken-world.jp/search/44080/)
・第2問
・第3問
(画像転載元:https://www.touken-world.jp/search/14359/)
・第4問
(画像転載元:https://www.touken-world.jp/search/12106/)
・第5問
(画像転載元:https://www.touken-world.jp/search/5871/)
③答え
・第1問
1.焼詰帽子(尻懸則長:大和伝)
・第2問
6.中丸帽子(新藤五国広:相州伝)
・第3問
13.善定帽子(関善定藤原兼次:美濃伝)
・第4問
3.火焔帽子(行光:相州伝)
・第5問
12.地蔵帽子(長義:相伝備前)
因みに第5問の長義ですが、本によると長義に多いとされる帽子は以下です。
ですが今回は長義帽子ではないと思われます。
これは、あくまで傾向として多いというだけで、刀工も様々な帽子を焼いていることがあります。
鑑定会などでは分かりやすい刀を講師の方が選定して下さるものの、やはり帽子の形だけで判断は出来ず、刃文や地鉄、姿などトータルで見る必要がありそうですね。
④終わりに
帽子は刀鑑賞時にライトの光を特に当てづらい場所です。
手元から距離が遠くかつ、帽子の表面が曲面になっているため刃文を捉えづらいのが原因と考えられます。
なので、今回問題として出した写真は全て短刀だったりします。
(通常の刀や太刀の帽子の撮影は更に困難を極めます)
美術館などでも一番鑑賞が難しい場所と思いますが、刀工の特徴や技量がとても良く出ている箇所でもあるので、是非じっくり見てみてください。
刀屋さん曰く、「名工で帽子が下手な人はいない」そうです。
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