「卓上刀箱」の改良状況②
現在鐔展示ケースの製作と平行して、卓上刀箱と卓上短刀箱を改良しています。
主な変更点については以下にまとめています。
今回は卓上刀箱の改良版の進捗状況についてです。
外装が完成し、組み立てを行っています。
①外装が完成
今回特に高さ方向のサイズが大きくなったことで加工の順番、具体的には板組を大幅に変えました。ここはマニアックなので省略します。
結果製作時の加工が容易になり、寸法も精度を出しやすくなりました。
という事で加工は大きな問題なく無事に完了。
今回はスポットライトが付くので天面が少し手前に飛び出す形になっています。
②フロントパネルの取付
次にフロントパネルを組み立てます。
こちらは反射防止加工が施されており、映り込みがしづらい仕様になっています。
大刀剣市で展示するので是非実物をご覧ください。
これを先ほどの外装に取り付けます。
旧式の卓上刀箱はフロントパネルを上に持ち上げてスライドする形で、ケースから分離する仕様でした。
これが面倒という意見が挙がった為、改良しました。
以下は扉を開閉している様子です。
無事に開閉出来ました。今回磁石により扉がパチンと最後しっかり閉まるようになっていますので、扉のガタツキなどはありません。
鍵も掛けられます。
③刀掛け部の取付
次に刀掛け部を取り付けます。
こちらは改良前の卓上刀箱は外装と一体で製作していたのですが、スポンジの貼付面積が十分とれない事が原因で刀を置いた際にスポンジがズレる、という意見を頂いていた事への改良対応になります。
部材はアルミに錆防止でアルマイト処理したものです。
この曲面に防水スポンジを貼ります。
防水スポンジを貼るのは刀身との接地面が水分を含んで刀身を錆びさせない為の工夫です。
そして外装に取り付けます。
④布の貼付
続いてこのままでは刀を飾った際にライトの反射で目が痛くなるので起毛素材の布を貼っていきます。
この素材は光の反射を抑えてくれるので鑑賞時に目に優しいです。
これを外装に組み付けて今できる作業は終わりです。
⑤次はスポットライトの取付ですが
次はスポットライトを取り付けて完成なのですが、ネジを買い忘れたので納品待ちです。
やらかしました。
という事で完成は来週になりそうです。
ただ以下の漆板は乾燥に時間が掛かっていて11月にならないと完成しないので、漆板無しの通常版が先に完成する予定です。
大刀剣市に向けて早く完成して写真撮ってパンフレットを作らねば…。。
はい…展示会の1か月前にする事では無いですね…。
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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)
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