購入時心理の変化、直感と即断
刀や刀装具で欲しい物があった時に「よし買うぞ」と実際に行動に起こすまでは意外に時間が掛かるものな気がしますが(私の場合は)、回数を重ねていく内にその時間が減っていくようにも感じます。
購入の敷居が下がっている、つまり感覚が麻痺してきているだけかなとも最初は思っていたのですが、どうやらそれだけではなく自分の中で買う時の基準が明確になってきた事も購入の決断という飛び込む勇気に繋がっていそうにも感じます。
刀で言えば、昔は「なんとなく好き。直感的に好き」というような気持ちから最後は「いってまえー!」精神での購入でしたが、最近は直感的に好きな物があっても茎の状態はこういう物が欲しくて匂口の感じや地鉄の詰み方はこんなものが良い、こういう疵ならいいけどこれは流石に…というような感じで求める条件が具体的に、そして増えたような感じ。
許せるところ許せないところ、
刀装具の場合は例えば古金工や太刀師、鏡師など古い鐔が今は好きで、少し前は少なくともその時代の物であればヤフオクでもあれもこれもと思ったのですが、最近は味わい深い物(抽象的ですが)が意外に多くない事に気付きスルーする物も増えてきました。
古金工物は買う時も安めですが、売る時もなかなか買い手が見つからないため安くなりがちです。
故に安いからと安易な気持ちで手を出すと手元に増えるばかりで減らす事が困難になります。
名品は別です。
しかし古鐔の名品はなかなか出てきません。
古鐔に限らず名品はコレクターが長く手元で大事にしているのでしょう。
こんな感じで端的に言えば最近は質を重視し始めているのですが出費をこれでセーブできるかと言えば、あまり関係なく。
今までちょこちょこ小さいお金を出して買っていたのが、遭遇率は下がれどある時大きなお金がダンと出ていく感じなので、全然セーブ出来ていません。ただむやみやたらには増えなくなってきたのでまぁ以前よりはよかったかもしれません。
そんな中一方で、初見でぱぱっと買っていく人もいるので凄い。
恐らくその人の中での基準が明確で、それでいて資金もあるので即断出来るのかもしれません。
理想論で言えば、来たるべき時に名品をピンポイントで買えるようにそれまでに十分な資金を用意しておき、いざ名品が出てきたら即断して入手する、という考え方なのですが、実際は恐らくそれでは買えない。
なぜなら即断する為にはその物がどれだけの物かを計る力が必要なのですが、その力は実際に色々な物を購入してからでないと分からないから、というのが自論です。
また色々買う中でお店やコレクターの方との付き合いも生まれ、品を紹介頂ける、そんな事もありますのでやはり一発狙いというのはなかなか名品には辿り着かないような気もします。
それでも大刀剣市などではポンと名品が並んだりもしますので資金さえあれば全くチャンスが無いわけではありませんが。
それでも先の話に戻り、それがどの程度の名品なのかを計る事がなかなか難しい、というループに。
とはいえ分からないなりにそれを買って手元に1年も置いておけば相当眼も上がるでしょうし、勉強もするので自然とそれがどういう物か分かってくるようになると思います。
そうなるともっと上の段階の沼へ行ってしまうと思います。
結局買うか買わないかは物を見る眼という点でも結構大きな差を生むと思うのです。
尚今回のブログタイトルについて良い案が思いつかず、ChatGPTを頼っていくつか案を出してもらいその中から良さそうなものを微妙に変えてタイトルにしました。
それまで全く良いアイデアが浮かばなかったのに、数秒でアイデアを得られる。
便利な世の中になったものです。
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それでは皆様良き御刀ライフを~!
↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)