刀ケースをお納めした方の御宅を訪問④
先日刀展示ケースのお納めと刀談義の為、とある愛刀家の元を訪れました。
その方は4ヵ月程前に横浜にある私の作業場を訪れて頂き、そこでお話して以来となります。
その方の愛刀家歴は10年以上との事で、最上大業物を中心に集められているコレクターの方です。
特定の刀工作を中心に集められる方がいる一方で、幅広く最上作を求める方、生まれ育った地の郷土刀を集める方がいたりと、刀は色々なテーマを持って蒐集されている方がいて面白いです。
展示ケースの製作にあたり一度お部屋の御写真は見せて頂いており、その際にあまりに豪華な邸宅に腰を抜かしていたのですが、改めて実際にお邪魔して更に腰を抜かしました。
応接間に通して頂きました。
そこは西洋建築の宮殿のような空間。
全てが規格外でここは本当に日本か?と錯覚しそうです。
そのまま更に奥に進むと…(テーブルの上にチェス盤が…!)
今回刀展示ケースを展示頂くワークスペースがありました。
そこで設置作業をする事約1時間。
完成しました。
展示頂いたのは備前長船兼光。大切先ではない中切先の作になります。
そして対面には同じく最上大業物に名を連ねる、仙台国包(上)と3代陸奥忠吉(下)。
仙台国包は私も好きな新刀刀工の1人で、個人的に南紀重国と仙台国包は特に地鉄の綺麗さが新刀の中でも頭1つ抜けている印象があります。
終わりに
西洋建築の邸宅への刀展示ケースのお納めは初めてでしたが、気に入って頂けて良かったです。
お届けまで4ヵ月以上かかってしまいましたが、年内の大仕事の内の1つが無事終わり私も安心しました。
仕事をする中で気分転換に刀鑑賞、というような生活を通して「刀とくらす」生活が以前にも増して充実すると嬉しく思います。
それにしても愛刀家の方との刀談義はやはり非常に面白いですね。
出来る事ならもう少しゆっくりとお話したい所でした。
ただまたどこかでお会いするかと思いますので、次回会える時をまた楽しみにしております。
尚、多々良長幸から始まったという最上大業物集めも残すところはあと虎徹のみとの事で。
近い内にコンプリートされるような気もしますが、その時が私も楽しみです…!
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それでは皆様良き御刀ライフを~!
↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)
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