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本当に欲しい刀は買えないけどその次に欲しい刀だったら買える。さて買う?

あなたが仮に今最初の一振を探しているとして、とにかく日本刀が欲しい状態だったとする。
その時に2振の刀が目の前に。

1つは感動して凄く喉から手が出る程欲しいと思う刀。しかし今はお金が足らず、もしかしたら数年後買えるかもしれないもの。
もう1つは同じく良いと思い欲しいと思うものであるが、1つ目に比べると欲しい気持ちはやや劣る。しかし今すぐに買える価格帯。

さてどうするか…とても悩ましい問題。
2番目のものも気に入ってるし、何より刀がとにかくほしい。
あと数年なんて我慢できそうもないし、買っちゃっても良いのではないか。
確かに1番目の物が買えれば万々歳だが今買えないという事は今の自分には分不相応なのだろう。
そもそも数年頑張ってお金を貯めて買えるようになっても1振目の刀がまだ売っているかもわからない。
ましてやその時に2番目の刀も売れて無くなってしまっているかもしれない。ならせめて2番目の刀を買えるうちに今買っておくのが良いのではないか。
いやいやちょっとまて、よく見たら2番目の作がとても良く見えてきたぞ…。

などなど自分に言い聞かせまくり購入を正当化する人も多いのでしょうか。
どちらが正解無いとは思うのですが、皆さんは心から感動する作が買えるまで数年待つ派ですか?それとも2番目の作でも良いから直ぐに買ってしまう派ですか?

私は2番目の作でもいいから直ぐに買ってしまう派です。恐らく。
でも頭の中ではその時点で心から感動出来る作を我慢して買うのが良いという理屈は何となく分かっている。

でも一方で買う時が気持ちのピークという事も段々分かってきた。
反対に仮に買う時は2番目位の物でも毎日鑑賞していく中で良さがじわじわと蓄積されていき心から感動する作に至る物がある事も分かった。

つまり買う時に感動出来る作ならそれを買えば良いと思うが、100が感動として、90位の気持ちであれば購入後に100になる可能性は十分にあると思うのです。私も色々見てこれ欲しいなぁという物は度々出くわしますが、多くは80位で止まる。
100は刀を本格的に欲しいと思った1番最初の頃に一度きりで、その後は90が上限になっている気がする。
でも90の物が購入後数年経って結果的に100になっている。
なのでどちらが正解かは私には分からない。
そもそも正解は無いとは思うのだが。


1つ間違いない事は、買っても大抵は別の刀がまた欲しくなるという事。
1つの刀だけで満足し続けるというのは周りの愛刀家を見てもそれが如何に困難な事かが分かる。
これはお金があっても1振で満足している愛刀家の事を指すのであって、お金が無いから1振しか持っていない愛刀家とはまた別。

ただ欲しい気持ちと言うのはお店の方のセールストークやその日の気分によっても結構変わったりする。
それらは時としてノイズになるので物自体と冷静に向き合うには私はまだまだ3回程度日を改めて見ないと決められない。
なので購入までの自分ルールを設けているのですが、この日を置いて3回見る間に無くなる事も結構ある。
その時は縁と割り切るようにしているのですが、これがなかなか心にくる…。
そして良い物程この傾向が高くなるのも分かってきた。
なので即決していく大事さも時には必要なのだろう。
即決は段々と出来るようになっていくのかもしれないが私は現時点では到底その域に達していない。
こうした自分自身との葛藤も刀剣趣味の面白い所なのかもしれないですね。


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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

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