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「大刀剣市2022」出展決定!

なんと!!
なんと!!
刀箱師として刀の展示ケース作りを始めた4年前からずっとずっと目標にしていた大刀剣市への出展が遂に叶いました!!
出展にあたり親身に相談に乗って下さった皆様方、本当にありがとうございます。この場を借りて改めてお礼申し上げます。

2022大刀剣市は3年ぶりに2022/11/18~11/20に東京美術倶楽部で行われますので、刀好きな皆様は是非行かれてみて下さい。

70店舗以上の刀のプロの方に混ざっての出展、とても緊張しますが目標が叶った喜びの方が大きく、また、刀好きの沢山の方にお会いできると思うと今からとても楽しみです!

大刀剣市とは?
日本最大級の日本刀展示即売会で、毎年約70以上の刀剣店が一堂に会するイベントです。刀好きで知らない人はいない程ビッグなイベントで、年に一度11月頃に東京美術倶楽部で行われます。
大刀剣市のサイトはこちら

という事で今回は出展にあたり改めて、
①私が刀の展示ケース作りを通して目指している事と、
②大刀剣市に出展する展示ケースについて書いています。

2019年時の写真。2020、2021はコロナで中止。

①刀の展示ケース作りを通して目指している事

私は「刀とくらす。」をコンセプトに、日本刀を現在のライフスタイルに取り込む活動をしています。
自宅に壁掛けが出来て美術館のように刀を鑑賞できる刀専用の展示ケースを製作してるのもその一環です。

日本刀は武器でありながら日本で一番国宝指定数の多い美術品でもあり、刃や地鉄に現れた様々な景色は普段刀を見ない人をも魅了します。
しかし、現在床の間が無くなった事で日本刀が部屋に飾られているのを見る機会はめっきり減りました。
それもあり現在日本刀が見れる場所は美術館か刀剣店と非常に限られた場所のみ。それでは限られた人しか日本刀を目にする事はありません。

日本人が刀離れしているのはよく「現代に不要だから」と答える人がいますが私はズレていると思います。
このような人は大抵日本刀を見た事が無い人達で、「現代に不要」論を振りかざすのであれば、人によっては絵や茶器なども現代に不要でしょう。でも大切にしている人が必ずいます。
なのでこの指摘自体ズレている事が分かります。

私は日本人が刀離れしている一番の理由は「日常で刀を見ないから」なのではないかと感じます。
人は目にしたものからしか興味は生まれない。
そして見た回数が増えれば増えるほど大切なものに変わっていく。
それを幼少期から見ていればその子にとっては生活の中に刀がある事が当たり前になる。
親がそれを大切にしていた事は言葉に出さずとも長年の生活の中で子に勝手に伝わるし、それを見てきた子にその刀を受け継ぐ時は比較的スムーズにいくのではないだろうか。
そうして刀は何百年も今に受け継がれてきたのだと思います。
毎日箪笥に刀をしまっていたら子供は刀を見る機会は少ないし、そんな状態である時お前にこの刀を譲ろう、なんて言っても「いらない」と言われても無理はない。
刀の趣味が一代限りと言われるのは、子に刀を見せる時間が単純に短いのだと思う。

話が逸れましたが、私は日本刀の展示ケース作りを通してもっと日本刀が身近になるような場所を作り出したいと考えています。
例えば家に遊びに来た息子、娘の友達がたまたま部屋に飾られた日本刀を見る、そんな偶然のきっかけを増やす事がこれから20年、30年先を見た時に少しづつ日本刀離れを見直すきっかけになると信じています。



②大刀剣市に出展予定の展示ケース

ブースは現状こんな感じを予定

出展する展示ケースについては会場のサイズ感などもあり4つ位に絞ろうと考えています。
予定しているのは以下の4つです。
価格については11月初旬頃に決まる予定です。またそれまでは展示ケース類の受注を全て停止しています)


・卓上刀箱(新版)

右側を展示します

以前製作していた卓上刀箱を頂いた声を基に改良、新設計したもの(右側)を今回初展示します。
(大刀剣市1か月前にしてまだ加工が終わってないので焦っている最中)

主な変更点
・刃文用のスポットライトが付いたので刃文の鑑賞が楽しめます
・刀の出し入れが簡単になりました
・映込みが無くなります
・漆の台がオプション選択出来ようになりました
・拵単品も飾れるはず(←出来上がってから検証)



・卓上短刀箱(新版)

右側を展示します

こちらも同様に以前製作していた卓上短刀箱を、頂いた声を基に改良、新設計したもの(右側)を今回初展示します。
(こちらもまだ加工が終わってないので焦っている最中)

主な変更点
・全長55cmまでの小脇差まで飾れるようになりました
・刃文用のスポットライトが付いたので刃文の鑑賞が楽しめます
・刀の出し入れが簡単になりました
・映込みが無くなります
・漆の台がオプション選択出来ようになりました


・鐔展示ケース

こちらは初めて製作している鐔用の展示ケースです。
鐔を手に取らずとも飾るだけで鐔両面が良く見える & 鐔が浮遊して見えるようになる予定です。
こちらは現在製作中で、来週完成予定です。


・刀展示ケースmoku

こちらは檜製の刀展示ケースです。
刀の出し入れをする際に扉を開けると檜の良い匂いが部屋を包み込みます。
刀は反りや刃文など様々な曲線を持ち合わせています。
それらの「曲線」を展示ケースにも活かせないかと思い考えて作りました。
是非扉を開けた時の匂いも会場で嗅いでみて下さい。笑

部屋を暗くするとこのように見えます


③ブースには現代刀匠の金田國真さんも来てくれます!

そしてなんと刀箱師ブースには現代刀匠の金田國真さんも来てくれる事になりました!

(画像出典:Twitter 金田國真 | 刀鍛冶より)

私自身も過去に2振製作頂きましたが、映りのある備前伝が得意な方です。
以下のようにとても力強く綺麗な刃文を焼いています。
静かな部屋で映りを鑑賞していると自然と心が落ち着いてくるので不思議です。

國真さんは話もとてもしやすい方で作刀時も色々と細かく教えて下さいました。注文打ちに興味ある方なども相談頂けると思いますし、限定1振で太刀もその場で販売する事になりそうですのでお楽しみに!


④終わりに

という事でこれからの1ヶ月は展示ケースを組み立てて、写真を撮って配布物を作って、ブースで使う布など用意して…などやる事が悲惨な位多いですが1つづつ頑張っていこうと思います。
一番残念なのは私自身が大刀剣市を見て周れない事…
3年越しの大刀剣市でこれは本当に無念…探してる刀装具も何点かあるのですが。
今回は自分のブースに専念します。
という事で皆さん是非お気軽に遊びに来て下さい~!

愛刀を持ってきて頂いて展示ケースに入れてみたりも出来ると思いますので、展示ケースの購入を検討されている方は是非どうぞ。

今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き御刀ライフを~!

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。



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