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玄人になると刀身を見ずともこれは凄そうというのが分かるらしい

先日古刀でも稀に超健全な刀があり、それを持った時に混乱するという話を書きましたが、なんと驚く事に玄人ともなると白鞘を持っただけでこれは凄そうだという当たりが付くというのです。
いやはや驚きです。

なぜ分かるのか?細かい部分は残念ながら聞きそびれたのですが、重さというのは一つポイントだそうです。
確かに健全な刀は重いので刀袋を持って重ければ凄そうというのは何となく分かります。

では超健全な鎌倉期の生姿の太刀と、それを写した現代刀が白鞘袋に納められて並んでいたとして、刀身を抜かずにどちらが本家かを当てようとした場合、どこを見れば分かるのでしょうか?
個人的に考えてみます。

①どんな白鞘袋に入っているか

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古名刀は良い刀袋を所有者があつらえていると考えられます。
なのでペラペラな刀袋ではなく、絹などを使った厚手の刀袋に納められていそうです。
…まぁ予想でしかありませんが。

ペラペラな白鞘袋と厚手の白鞘袋に分かれていたらこの時点で厚手の方が鎌倉期の刀という可能性が高いでしょう。
…知りませんが。


②白鞘を見てみる

鎌倉期の刀は白鞘を新調していない限り、多少なりとも古さを感じる鞘に入っている事でしょう。
木の色が経年変化して良い感じになっていたり、凹み疵などが付いていたり。100年以上経っていれば尚更です。

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(↑珠玉の名品展 左文字の古鞘)

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(↑現代刀(愛刀)の白鞘)

しかし新調されていたら区別はかなり難しい事でしょう。
但し古名刀の白鞘には良い木材が使われているとも聞きます。
腕の良い鞘師さんが鞘を手掛けるので握った時に分厚さは感じないでしょうしバランスも良いかもしれません。
他にも(私にはこの違いがまだ分からないのですが)、肌目の詰まった木材、虎斑の木材などなど何かしら良い物が使われている場合は鎌倉期の刀かもしれません。


③重さやバランスを感じてみる

両方健全だとどちらも重いはずなので、これだけではどちらが鎌倉のものかを見極める事は難しいでしょう。
しかし鎌倉期の刀を沢山持った方であれば重心のバランスで分かるかもしれません。
戦いで使用する場合は重心位置まで考えられ、持った時に重くないように感じるよう重心バランスが考えられているとも聞いた事があります。
因みに反りの高い古刀の場合は下の方(持ち手に近い方)に重心があるそうですね。手元に重心があれば重さを感じにくいというのは理解出来ます。
なので手に全神経を集中させれば重心バランスが分かるかもしれません。
(あくまで予想の話をしているので鵜呑みにしないでください。)

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④終わりに

という事で色々と予想してみましたが…。
現代刀でも良い白鞘や良い刀袋があつらえてある可能性も十分にあります。
大切な刀には良い物を付けたいという心理が働くのは現代刀でも古名刀でも同じでしょう。
重心バランスまで忠実に再現されている現代刀も沢山あるでしょうし、つまり今回の話は役に立ちません。
大人しく刀身を見て判断しましょう!

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