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埋忠鎺の特徴を考察する

名刀を見ると金無垢の鎺が付いている事が多い。
特に短刀であれば台付二重鎺と呼ばれる台座の付いた鎺が付いている事があり、刀趣味をしていると憧れる1つの付属品であるようにも感じる。

台付鎺

戦国期からあったとされる金着せ鎺のように、見た目だけを金にするなら銅に金をかぶせるだけで良いが、あえて金無垢にする事で刀の格調を更に高めた一門が埋忠一門とされる。
そんな埋忠家が製作した鎺を埋忠鎺と呼び始めたのが本阿弥光博で、昭和43年に出版された埋忠銘鑑だと、埋忠展の図録には書かれている。

この埋忠鎺が付いている刀は言わずもがな名刀の中の名刀が多いわけであるが、そうなると短刀に台付鎺が付いていたら埋忠の手によるものかどうかというのは気になるところであると思う。
という事で埋忠展の図録に掲載された埋忠銘の入った確実なものだけを見てみて見つけた埋忠鎺の特徴を書いてみる。
(因みに現代作られる金無垢鎺も多いので注意)


・埋忠鎺の特徴

まずその前に埋忠鎺の特徴は過去にも調べている人がおり、まず1人目が埋忠銘鑑を書いた本阿弥光博氏で埋忠鎺の特徴を以下のように述べている。

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