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刀好きの為の財布が遂に見つかる!

遂に日本刀好きな方必見の財布を見つけました。

日本刀の拵の持ち手、つまり柄の部分には実は鮫革(エイの革)が巻かれています。これは柄自体の素材である木の補強と、柄糸がズレない為の工夫と言われています。

鮫革と呼ばれる事が多いので、サメの革を想像されている方も多いかもしれませんが、実際はエイの革です。

①刀にはエイの革、更に希少部位が使われている

以下がエイ。

実際にエイの標本を触らせて頂いたのですが、ゴツゴツしているのは実は一部分(青線で囲った部分だけ)で、それ以外の箇所はすべすべしています。
つまり日本刀の柄に使われるのは青線の部分だけになります。

青線部を拡大
必要部位だけ取るとこうなるらしい


さてエイの写真をじっくり見ると、背中の真ん中あたりに、粒の大きい物がある事がわかります。

粒の大きい物が1、2個見える

日本刀には実はこの粒の一番大きい所が使われています。

この大きな粒を「親粒」と呼び、よく日本刀では大きい物が好まれたそうです。また粒の並びも重要視されていたのだとか。
そもそもこの親粒自体がエイ1体から1つしか取れない超希少部位です。
その中で粒の並びや大きさを求めると、如何に希少かが容易に想像できます。

親粒(赤丸部)はエイ1体からこれしか取れない


②なんとこのエイ革を使った財布があった!

で、なんとこのエイの革を使って作られた財布があったのです!

これはまるで日本刀の柄を持ち歩いているような感覚。
経年変化で色味が黄色っぽく変わってくるそうで、当然ながらこれも日本刀と同じですね。
色も豊富にあります
種類も豊富


③質感は大きく2つ

肌触りが大きく2種あり、1つがエイ革の凹凸をそのまま残したものと、もう一つがフラットに削った物。
エイの凹凸を残した物の方がより日本刀の柄の触感に近い(というかそのもの)のですが、着色しているもの(白以外)は経年で色が取れて部分的に白くなってくる箇所があるとの事。(先ほど載せた白い財布は凹凸を残した物)

もう一方のフラットに削った物は触感は日本刀の柄とは違い、すべすべしています。着色方法が異なり、こちらは染めているらしく色落ちがしづらいとの事。

こちらはフラットに削っているもの。親粒あたりも削られて白くなっているのが分かる。
肌触りはすべすべしているがとても気持ちが良い


④作っている方が日本刀の拵好き

さてさて、こちらを作っているお店、なんと店内に日本刀の拵が飾ってあります!

こちらの店主の谷本さんは、日本刀の拵が好きで集めているそう。

店主の谷本さん(画像出典:BAHARI

私も実は今年11月の大刀剣市で初めてお会いし、その際に会話の中で革製品を作られている事を知りました。
実際に製作されたという財布を見せて頂きながら、作る上での想いなどお聞きしていたところ「ああ、この人は強い信念とこだわりをもって物作りしている方だ」と思い、かつ物自体も日本刀との共通点があり頭から離れなかったわけです。
そして先日ようやくお伺い出来ました。
お店に飾られている拵もよく見ると全て柄の違う物が置かれている事に気が付きます。親粒も大きく綺麗に揃った物が多くこだわりが感じられます。

一つ一つどのような加工をしているのかなど説明下さいました


⑤私も1つ購入!

物作りに愛をもって作っている方の作品、商品というのはやはり細かい所に色々現れます。エイの革はその頑丈さから凄まじい耐久性と、更に防水性にも優れているようです。
実際に手に取って色々見せて頂く中で質感がとても素晴らしく購入させて頂きました。

フラットに削ったものなので親粒部分が白くなっています。エイを感じますね笑
中はワインレッドのレザー

白も良かったのですが、悩んでいる際に鏡で合わせて見ます?と言って下さり手に持って見た時に白の似合わなさに驚愕したので黒にしました。
まぁ日本刀にも黒く染めたエイ革も使われているので!
これで毎日歩きながら日本刀を握っているような感覚になれそうです。笑


⑥お店はBAHARIさん

という事でこちらのお店は「BAHARI」さんというお店で、東京の新御徒町駅から徒歩1分程度の場所に本店(以下)があり、名古屋三越栄店や神戸阪急でも取り扱いをされているようです。
HPでも販売されているようなのですが、粒の配列や大きさ、染具合の色味など全部異なり、まさに1点1点全く違うので実際にお店を訪れるのが良いかと思います。本店なら日本刀の拵も見れますしね^^

新御徒町駅からすぐの「BAHARI」さん

HPはこちら↓

これは日本刀好きにはたまらない財布かと思います。
不定休らしいので、行かれる方は事前にHPでカレンダーを見てから行かれることをお勧めします!


今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き御刀ライフを~!

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。


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