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貞宗の在銘品について

貞宗の在銘品について

少し前に徳川美術館で「相模国住人貞宗 建武二年正月日(1335年) 奉納御宝前 生年甲午四十二歳」と切られた小脇差が展示されていると話題になっていました。
なぜ話題になっているかと言えば、相州貞宗の在銘作は皆無と言われてきたからです。
そんな貞宗の在銘作が展示されていたとしたら大発見です。

写真を見ると徳川美術館蔵でかつ、端龍院殿墓所出土、尾張徳川家二代、徳川光友所持の物とのことで信用度がとても

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相州伝は難しい。でも信仰心とまでは行かない気がする。

相州伝は難しい。でも信仰心とまでは行かない気がする。

無銘物の多い相州伝。信仰心と言われるほどの相州伝。
しかし個人的には信仰心とまで行かない位には出来に差がある気がする。

例えば、新藤五国光、行光、正宗、貞宗は基本的に沸の粒がとても小さい。
匂いのような粒感で沸が付いている。

(画像転載元:e国宝 短刀 銘行光)

そして地鉄は水を含んだように潤んでいる。
匂い口も刃境が目立つわけでは無く全体が沸づいているように見える。
(地鉄の潤いはLEDだ

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