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僕たちは枠の中にいる。

こんにちは。
初めてこのマガジンで記事を書いていこうと思う。

題材にするのは、『The Truman Show』

この映画が公開されたのは、98年。
つい数日前に僕はこの映画をお勧めされて初めて観た。

先に感想を述べると、かなり号泣してしまった。

ネタバレはあまり含みたくないので、簡単に説明すると

自分の人生が全て作り物だったとしたらどうしますか?

というものだ。

最後の最後まで目が話せないシーンがとてもあったり、何より面白いと思ったのが、この映画の構図だ。

普段僕たちがテレビを見ている感覚と同じようにリアリティーショウが描かれていて、見ているこちらもこの後どうなっていくのだろうと考えさせられてしまうところだ。

僕自身、この主人公のトゥルーマンという男の凄さはとてつもないと感じた。

彼はこの世界が作り物で、自分の人生が楽しくいっていた中でも、その作り物の世界に疑問を持ち、その世界からありとあらゆる自分の恐怖と闘いながら、一つの方向に向かっていくのだから。

もしも僕がこの映画の中の主人公だった場合、このような行動を起こせただろうか。
無理だと思う。

何せ、今がとても幸せで、何の不便もなく生活をできていることにたぶん満足をしてしまうだろうから。

でも、主人公自身が今いる自分の世界自体作り物であることに気づいてしまう。

それが分かった時、彼はこう言った。

In case I don't see ya, good afternoon, good evening and good night.

直訳すると、

会えなくなる時のために、こんにちは。こんばんは。おやすみなさい。

彼は全てのことを監視されて、全てのことを世に知られており、全ての行動・自分本位だと思っていたことですら、他人の思い通りだったにも関わらず、彼はこの言葉を笑顔で言い放ち、お辞儀までしたのだ。

このシーンを思い出すだけで涙が出てきそうになる程、彼のこのセリフ・シーンは来るものがあった。

とんでもない怒り、悲しみがあったはずだ。

友人も妻も何もかも全てがフィクション。
そんな中でその世界を作り上げた人に、笑顔を向ける事ができるだろうか。

この映画の真髄は、今この世界も一つの大きな枠の中にいるということ。
誰しもがうまくいかなったり、悩んだり、不思議に思ったりすることが世の中には正直たくさある。

ましてや、自分が歩んでいる人生がもしかしたら他人の人生を歩んでいるケースもあるのかもしれない。

しかし、その大きな枠のせいで、自分がそうであるという認識を持つことは到底難しい。
なぜか。
今自分はそこに居てしまっているから

自分が得る事ができる情報量、経験、全てのものは有るものから成る。

自分を貫くということがどれだけ難しく、どれだけ困難な事なのかをかなり感じさせられた。

彼は真実を知る前も知った後も彼だった。

そのことの凄さと自分を持つことの大切さ。
この一つのたった1時間42分という映画で知る事ができた。

映画の魅力に気づけたこと。
さらには、感動や考えることをさせてくれること。

余韻に浸るとはまさにこのこと。

映画は限りなく有るけれど、僕が見た映画の中では間違いなく名作の映画だった。


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