子煩悩な掃除屋、愛しきカラス♡
わたしの住む北海道札幌では、今、カラスが賑やかです
子育てに追われ、神経質になっている親カラスが
ガーガーと威嚇し、低空飛行で後頭部を襲撃してきます
わたしの身近な人たちも、先月2人が襲撃されたそうです
ゴミは荒らすし、人は襲うし、見た目も黒くて、怖い
そんな風に、厄介者扱いしている人は多いと思います
実際、わたし自身も10年前までは、カラスが怖くて
半径2m以内に近づけませんでした
そんなわたしが、カラスを愛おしく思う今
10年前に何があったのか
意味深に書きましたが、何かドラマチックなエピソードがあった訳ではなく
市役所に勤めていたので、人事異動で『カラス対策の係』に配属になった、のでした
その部署で、カラスの生態をたっぷり教わったのですが
それを教えてくれた人が、ちょーカラスLOVE♡
全身、真っ黒い装いに、黒髪ロング
名刺には[カラス研究会]との文字
なんと分かりやすい!
とにかくカラス愛が、すごかった
なぜそんな愛情を抱くようになったのか、理由は聞かなかったけれど
とにかくカラス愛が、すごかった
その部署では、この時期、電話は鳴りっぱなしです
「カラスが道路に落ちている」
「カラスがヒステリックに鳴き叫んでいる」
「カラスに襲われた」
「カラスを捕まえてくれ」
「カラスの巣を撤去してほしい」
カラス、カラス、カラス・・・
大雑把に言ってしまうと
「野生の生き物なので、子育ての時期が終わるまで、そっとしておきましょう」
「カラスに殺されることはありません、刺激をせず、そっとしておきましょう」
これが答えです
でもこれを言うと
「人間よりカラスのほうが偉いのか」
「市民が困っているのに、何もしてくれないのか」
「こっちはケガをさせられたんだ!怖くてもう外を歩けない」
興奮状態で電話をされてくる方が多いので
「特にできることはない」
という結論に怒り心頭です
中には、襲われた恐怖におびえて、泣きながら電話してくる方もいるので、こちらも心苦しいです
※正確には、できることもあるので、事案によっては対応します。鳥獣保護法という法律の話しからはじまるので、詳細は省略します
このとき、わたしたち担当者ができることは
カラスの生態を知ってもらうことです
カラス愛たっぷりの[カラス研究会]のかたに教わったお話しを
できるだけ、わたしも愛情をこめて話すようにしていました
そうやって、実際にカラスが騒がしい現場に出向いたりするうちに、すっかりカラスが愛おしくなりました
以下、カラスのことを綴ります
もし、カラスが怖くて、嫌な思いをされている方がいらっしゃったら、少しでも気持ちが軽くなったら嬉しいです
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▷とにかく子煩悩、子への愛情が深い
卵を大事に大事に育て、雛にかえす親カラス
巣から
卵が落ちたり、まだ飛べない子カラスが落ちたり
飛行訓練中の子カラスが
地面から枝に戻れなくなったり
何かにぶつかってケガをしたり
こんな状態になったわが子に、親カラスは
手を貸して助けることはできません
だから
わが子が人に攻撃されないよう
ほかのカラスなどに捕食されないよう
ただただ鳴いて、低空飛行をして
威嚇で守ることしかできないんです
▷自然界の掃除屋さん
わたしたちが日常生活の中で、生き物の死骸に出くわさないのは、カラスのお陰だと言われています
また、人が道路にゲロっとしたものも、カラスが掃除してくれているそうです
以前、カラスをたくさん捕獲した街で、大量にハトとネズミが増えてしまったそうです
▷人への攻撃は、後ろから、足のみ
よく「カラスに突かれた」と訴えるかたがいらっしゃるのですが、それは無理なんです
枝に止まって足をしっかり固定していないと[突く]という動作はできません
ですから、攻撃は足のみです
そして、必ず後ろからしか来ないので、前から堂々と向かって行くと、カラスが避けます
後からの攻撃だけ、気をつけていれば大丈夫です
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どうでしょう?
少しはカラスに寛大になれそうでしょうか?
わたしは
「子を持つ親としては、同じ気持ちだよ!」
って、この時期のカラスを見守れるようになりました
どうしても怖いときは
迂回する、傘をさす
など対策してみてください
傘をさすことには、特に男性が抵抗されますが
雨が降ったら傘をさすように
カラスが鳴いたら傘をさす
同じ自然界の現象と割り切って、対策してみてはいかがでしょう
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