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中小企業を支援したい理由

謎のウィルスのせいで世の中の流れが変わってきています。最近、弊社のところにも、ブランディングやWebサイト制作のご相談をいただく機会が増えてきました。その流れを受け、ブランディング戦略支援とデザイン制作サービスをご提供している会社の代表として、確信していることがあります。これから、中小企業にこそブランディングは効くという事実です。

「ブランディングは大企業のもの」という誤解

ブランディングは大企業だけのものではなく、中小企業も取り組めば効果のある施策です。世の中の人は大企業が行うのをよく目にするから「ブランディングは大企業がやるものでしょう」と勘違いされやすい。しかしこれは、大企業が資金力があるゆえにブランディングに予算を投下してきた結果に過ぎません。大企業はブランディングを重要視した上に、規模が大きい広告も打てて知名度を伸ばせるので、単純に皆さんがこれらを目にする機会が多いというカラクリです。

ブランディングは、採用面にメリットがある

企業ブランディングは、そこで働く人の誇りや幸福感に直接的に働きかける効果があると期待できます。

とある企業のブランディング戦略支援を行なっていたところ、一人の社員さんがロゴデザインのご提案後にこのような嬉しいメッセージをくださいました。ブランディング支援を弊社にご発注くださったのは社長なので、この社員さんは望んでこのプロジェクトにご参加された方ではありません。しかしながらブランディング戦略会議の回を重ねるにつれ、彼女はどんどんと意欲的に参加してくださるようになりました。そして、狙いと想いを凝縮したロゴデザイン案を見た瞬間に、このような気持ちになったとおっしゃいます。このご時世なのでオンライン会議でしたが、本当に喜んでくださったのが画面越しに伝わってきました。

ブランディングは勝ち負けではない

ブランド価値は存在意義、ブランディングは存在意義を証明していく活動なので、相対的な勝ち負けの構図で語るには無理があります。

私が考える企業のブランディングと似たものに、人間の幸福感があります。人には色んな人がいて、生まれも育ちも目の色もさまざま。どんな人生だと楽しいのか。お金を多く持っていれば良いのか。友達が多いほうが良いのか。大切な家族さえいれば良いのか。どこに住みたいのか。お金や時間の使い方、仕事の選び方にに正解はなく「個々が自分で決める」という世界です。幸せを感じるのに何がしかの根拠が必要なら、自分で探したり人に聞いたりするかもしれませんが、人に「あなたは幸せそうだね」と言われようが自分で「自分は幸せだ」と思おうが、基本的に自分が幸せかどうかは自分が決める権利があります。幸せとは、誰かが幸せになった分、他の誰かが不幸にならなくてはいけないという類のものではありません。私は幸福感に関して、総量を増やせるシステムだと思っています。

つまり、奪い合いではなく総量を増やせる

私は企業のブランディングもこれに近いと考えています。上手にやれば全部の会社が同時に勝てるはずです。仕事への誇りの総量は、決まっていません。私は大企業の一人勝ち状態をやっつけたい、と思って起業しましたが、その際に大企業をぶっ潰そうと思った訳ではありません。大企業 VS 中小企業、の構図ではありません。理屈で言えば、どの企業に勤めている人も同時に誇りを感じられるはず。もし無理矢理に勝負の構造で語るとしたら、私が倒したいとしたら敵は大企業ではなく、何がしかの理由で誇りを感じづらい仕事環境です。そして誰もが働きながら誇りをもてるようにするには、企業の独自性やその存在意義を言語や視覚で浮き彫りにするのが有効、つまりブランディングが最良の武器です。誇りを感じづらい仕事環境(敵)を、ブランディング(武器)でやっつけるイメージです。

世界に一つだけの

企業ブランディングに関しては、これが私の世界観です。

はぁ...SMAP...華があってみんなカッコよすぎる...。

話を戻します。「ナンバーワンではなくオンリーワン」というのは、まさに仕事とはこういうものではないかという私の世界観です。誰かが幸せ、誰かが不幸せではなく、全員が幸せになればいい。みんなが幸せになれば社会全体の幸福量が増すはず。日本の社会の幸福量の底上げを目指す際の最重要ポイントは、中小企業。大企業はすでに取り組んでいるものとして、中小企業に関わる人たちがいかに自社に誇りをもち仕事にやりがいを感じられるかが重要です。そのために、独自性がキーとなります。その独自性はブランディング戦略で見つけ出せますし、デザイン等で表現ができます。そして、独自性は必ずある。これが私の立場です。

ジャイアント・キリングがしっくりこない

大企業を倒したり強豪をやっつけることを「ジャイアント・キリング(番狂わせ)」と表現する人も多いです。私が大企業向けの広告デザイン制作から中小企業向けに軸足を移したものですから、片平は大企業にケンカを売りたいのかなと思った人もいるかもしれません。起業当初は、自分でもそうなのかなと思っていた時期がありました。

大きな力に立ち向かっていくのには夢があります。ONE PIECEでは最初は超小さい船からルフィ一人で冒険に繰り出しますし、スラムダンクの舞台となる湘北高校も、ナンバーワンポジションではありません。

ただしビジネスの世界で考えた時に、中小企業を支援するのであれば大企業を倒したい(ジャイアント・キリング)のかと聞かれると、実はずっと何だかしっくりきませんでした。大企業というのは、別に敵でも悪でもない。何かを奪い合う文脈なら倒す必要があるけれど、こと働きがいや仕事への誇りに関して言えば、中小企業は中小企業で自身に誇りをもてればいいという話なので、この話に大企業はそもそも関係がないのではと思うのです。

大企業を否定しない。それはそれで良いのではと。私は前職で誰もが知る大企業のためにずっと仕事をしてきました。良いところもたくさん見てきました。特に恨みはありません。

大企業は私の元彼

私にとって、大企業はまるで元彼のような存在です。起業するにあたり私の生き方が変わり、方向性の違いで別れて今は少し距離を置いていますが、嫌いという意味ではありません。大企業とは、たくさんのいい思い出があります。私がデザインの底力をつけられたのも大企業のおかげです。感謝こそすれ、恨みなどしていません。大企業、アディオス。また会いましょう、って感じです。大企業を倒すという表現に違和感を感じてしまうのはそういう背景があります。

みんなが仕事に誇りを持てる社会に

私が中小企業の手助けをする目的は、大企業を倒すためではありません。それぞれが、社会の中で居心地よく発展して共生していければ良いなと思っています。大企業は大企業で、中小企業は中小企業でそれぞれ己の幸福量を増やしましょう。そのための支援をします。というのが本日私の伝えたいことです。

ブランディングの目的(人材面)

ブランディングをなぜ行うのか。最近この資料を営業面、人材面の兄弟構成で作りましたが、ここでは次男である人材面のみご紹介します(長男のご紹介はまたの機会に)。

ブランディング効果2

心地よい帰属意識を作り、仕事に誇りをもってもらう。伝わりづらい空気感や、無意識に形成した文化を言語化したりビジュアル化するのが、ブランディングです。これは一人一人の社員と距離感が近いあまりに「言わずもがな」になってしまいがちな中小企業にこそ重要。伝えようとして伝えないと、伝わらない情報は多いです。

「伝えるといっても何を伝えれば?」「うちは他と同じで特徴なんてないし」「わざわざ言うほどのこともない」「実は自社の強みと言われても分からない」「背中を見て学んでくれ」など色々とご事情や思うところはおありでしょう。

現在、謎のウィルスのせいで社会情勢やビジネス環境が一気に変わってきています。好況か不況かでいったら、どちらかというと社会全体は不況の方向にいくものと思われます。楽観的に考えるには、材料があまりに少ないです。

不況になると、社員は不安で不安定になります。「この会社このあと大丈夫かな?」と思い残念ながら転職活動をする人も増えるでしょう。そして経営側としても、不況時にお給料は上げづらいです。業界が同じならおそらく競合他社も似たような状況に陥る可能性が高いです。今までもその傾向はありましたが、謎のウィルスが落ち着いた後に関しても、「給料の高さ」で競合他社と差別化するのは難しいかもしれません。でも企業活動を続けるにあたりマンパワーは必要。社員の心を繫ぎ止めるために、どうしたら良いのか。

こんな時は、金銭報酬以外の報酬を定義づけ、働きながらやりがいを感じてもらう仕組みを作るべきです。帰属意識が高まり心地よく感じるようになれば、そこに所属している事実を報酬と感じる社員がいても何ら不思議ではありません。

あなたの会社に所属しているだけで社員が幸福感を感じて安心して働ける。あなたの会社をカッコいいと思えるようになると社員は仕事が楽しくなる。社員が自分の仕事内容に誇りが持てるようになってストレスが減った。社員が自分の会社に誇りが持てるようになり、家族に自慢したくなった。そんな未来があったら素敵だと思いませんか?これは決して夢ではありません。ブランディングを上手に行えば実現できます。

日本には中小企業が380万社あり、雇用の75%を占めているそうです。言ってしまえば、日本の企業のほとんどが中小企業です。ここからは妄想ですが、仮に弊社が年間に30社のブランディング支援をしたとして、10年で300社です。100年で3000社、1000年で30000社、10000年で300000社、100000年で3000000社です。10万年かかっても弊社だけでは無理です。ブランディング会社、一緒に積極的に中小企業の支援しましょう。そういう会社はあるはず。きっとありますよ。あるに違いない。なので、同じ志をもった素敵なブランディング会社は弊社以外にも沢山ありますので、ぜひ皆さん少しでもブランディングに興味が湧いたとしたらどんどん知り合いのブランディング会社に相談してみてください。ブランディングはだいぶ専門性の高い仕事なので、基本的にはプロの力が入ったほうがテコ入れとしては効果的です。弊社も個別相談会を受け付けておりますので、ぜひご連絡くださいませ。謎のウィルスのせいでオンラインにはなりますが、画面越しに片平の圧と熱をお届けします。

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