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コム活☆甘栗とコケシ🌰総武線篇

総武線の錦糸町駅にやってきました。



駅前は広くどこでも辻立ち出来そうな雰囲気です。


と、言っても強い風が吹き抜けていたりするので場所は選ばないといけません。




しばらく吹いていると、編笠の中を覗きこんでくる人影が…。


ふと見上げると、

「オレのこと覚えてる?銀座で1000円あげたでしょ。」


と、短髪の白髪の男性が、お賽銭を入れてくれながら話しかけてきます。



あー、あの(偽?)僧侶のおじさん。
本人曰く、ちゃんと僧侶業もしているらしい。


ま、人のお仕事は何でも良いんです。



白い鼻緒の雪駄に、マゼンタ色のダブダブのデカいパンツ。上は白いボタンシャツに黒い上着。



んー、どちらかと言うと寅さんに近い。



ま、いいんです人の格好は、何でも。


オマエこそ人の事言えるのかと言われるだけですし。笑



今日は、そのおじさん、色々アドバイスを下さいます。


「丸いお椀持ったらどう?」と、おじさん。
「いや、一応虚無僧なんで…。」

おじさん「尺八なんて家で吹けばいいよ。」

(いやいや、虚無僧しに来てるんで)

「どうしたら人様から貰えるかよく考えなきゃ。」

「(そうか…)この格好がマズいですかね?」

「んー、悪くはないよ。ん?いい笠だねー。どこで買ったの?オレのもうボロボロだよ。」

「ネットです」という私の答えは聞かずにまた色々話しだすおじさん。



確かに、おじさんの持っている大きめの手提げの紙袋に入っている編笠は、すごいボロボロ。笠の意味を成していないくらいのボロ加減。これかなー。ボロ感の貫禄ハンパ無いなー。こういう貫禄は、まだまだ足元にも及ばんなー。


「今日なんか銀座すごい人よ。あっちでやったら。やっぱり手にお椀持ってた方がいいよ。ちゃんとアガリの事考えなきゃ。」
と、私に近寄り気持ち小声で、今までの最高額なんかを話すおじさん。


そうなのだ。

運と天に任せていただけでは、アガリは無いのだ。



このままでは将来真剣にヤバい…。
ヤバいまま老後を迎えるか、辞めるかのどちらかしか無い。



かと言って尺八吹かずに辻立ちしてたら虚無僧じゃないじゃん。



おじさんも最後に「けっこうしんどいけどね」なんてこぼしていた。
ただ立っているだけに見えるが、辻立ちはかなり体力を消耗する。


どうしたもんだか…。



「じゃ、頑張って。またね。」

おじさんはそう言って改札口に向かった。

後ろ姿、やっぱり寅さんだ。



いい貫禄でてる。



さてさて、

初めての場所でしたが、錦糸町の通りすがりの皆さま、仏心をありがとうございました。




お次はてくてく歩いて隣の駅、亀戸へ。
川を一本渡ってすぐです。


川のある風景。
錦糸橋より。
反対側。


亀戸にはお正月来ましたね。



先程の錦糸町と比べると人との距離が近い気がします。



ここでは、とある女性がご苦労さまです!とお賽銭と何やら紙袋を置いて行かれました。
たまに、飲み物の差し入れは頂いたりするんですけど、食べ物を頂くのは珍しいです。ほほぅ、亀戸にある甘栗屋さんのようです。



見ず知らずの人にこんなんもらっていいのかしら。
と、


コケシも入ってました。

え?置き逃げ?

内閣総理大臣賞受賞作家作品
宮川邦夫作

なにゆえ、コケシか…。
何か意味があるのか考えてしまう。




これも何かのご縁でしょうか。
なにはともあれ、ありがとうございました🙏



総武線、魅力的な出会いがこれから先ありそうですな。


甘栗を食べながら帰ったのは言うまでもない。

亀戸駅前にて。


そろそろ日差しが強くなって参りましたョ。



古典本曲普及の為に、日々尺八史探究と地道な虚無僧活動をしております。サポートしていただけたら嬉しいです🙇