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【クリエイティブ生活】なぜクリエイティブにおいて『好き』が大事なのか【エゴグラムによる解説】

 好きを基盤にしたクリエイティブさやこだわりなどは、極力排除して、相手の要望にのみ集中すべきであるとするご意見です。

 はっきり言わせていただければ、私は違う考えを持っています。私はITが仕事の人間ではないので畑違いではありますが、Twitterの方の創作アカウントからも似たような話を聞かされました。

 以下は、交流分析から派生したエゴグラムの観点から反論させていただきます。


 好きなことを仕事にする。

 エゴグラムという性格分析の方法は、人間の心の性質や状態は全部で5つに分けられるとして、それぞれの性質・状態が、どのくらい高いか低いかをテストで調べるものです。

 こちらのサイトに、簡単な解説とテストがあります。


 さて、5つの性質のうち、フリーチャイルドとアダルトが特にクリエイティブ生活では重要です。基本的には、プロでもアマチュアでも変わりません。

 フリーチャイルドとは自由な子どもの心です。好奇心や純粋に好きという気持ち、きれいな物を見て感動したり、ワクワクするような気持ち。新しいことにチャレンジしてゆく前向きさ、周りを気にせずはっきりと主張すること。

 そんな自由な子どものような心の状態がフリーチャイルドと呼ばれます。

 アダルトは冷静な大人の心です。分析したり論理的に考えたり、一歩引いて冷静に考えたり。その心がないと、フリーチャイルドの思いつきを上手く作品として形に出来ません。

 子どもが自由に描く絵はみずみずしい感性があって素晴らしいですね。でもよほどの神童でもない限り、そのままで作品として世の中に通用はしません。『子どもが描いた』という背景がなかったら、大人が描いたとしたら、鑑賞に値すると思わせる絵ではないことが多いですよね。

 そこでアダルトによって技術や見せ方を学び、他の人の作品の分析を行い、きちんとした作品として仕上がるようにしてゆくわけです。

 もうお分かりですね? いかにクリエイティブ生活において、物作りにおいて『好き』が大事なのかを。

 時々、アダルトに偏り過ぎて、フリーチャイルドの『好き』や『興味・関心』をないがしろにしたような発言をする方もいます。

 自分の『好き』など度外視して、ひたすらにマーケティングやデータ分析により作品を『商品』にしてゆくのが大事なのだ、大人の態度なのだ、と。

 ええ、確かにアダルトは大人の態度です。でもそれだけではいい作品にも、商品にもなりません。

 フリーチャイルドが先行し過ぎている人と、アダルトが強過ぎる人を比べたら、少なくとも短期的には後者の方が目に見える成果を出しやすいでしょう。子どもの絵や作文のままでは、商品どころか趣味としての作品も、より良き物は作れないとは思います。

 けれど、アダルトもフリーチャイルドも兼ね備えた人には、アダルトだけが突出している人は決して勝てません。商品だろうが作品だろうが、この際は関係ありません。どちらにしても、フリーチャイルドとアダルトの両方が必要なのですから。

 それにフリーチャイルドは、単にクリエイティブなアイデアを出してくれたり、創作のエネルギーになってくれるだけではありません。

 ストレスや障害をものともせず、乗り越えてゆく力はフリーチャイルドが適切にコントロールされてこそです。まさに内燃機関の燃料がフリーチャイルドです。

 クリエイティブな仕事ではないから、ではなく、あらゆる仕事や活動にフリーチャイルドは必要で、それが欠けると元気がなくなるばかりではなく、マジに病気にすらなります。

 何でしたら一つ実験してみますか?

 我こそはと思うアダルトの高い方、私にそのアダルトによるアドバイスだけで創作をさせなさい。

 次に私が自前のフリーチャイルドとアダルトで創作をします。

 さて、どんな結果が出るでしょうか?

 我こそはと思うアダルト先行のアドバイザーは、この実験に名乗りを上げていただきたいですね🌿

 ここまでお読みくださってありがとうございました。

 あなたのクリエイティブ生活のヒントになれば幸いです。

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