ウィルトンズサーガ【厳然たる事実に立ち向かえ】第3作目『深夜の慟哭』第63話
マガジンにまとめてあります。
「しかし俺たちは、どこをどう他の妖精たちを探したらいいのかは分からない。ブルーリアには、心当たりがあるだろう? 今から探しに行こう」
「ここからしばらく歩けば、大樹の森に着くわ。地下世界にある森よ。森もかつては緑だった。果物や木の実が豊かに実って……。でも今は」
「そういえば、パンのような木の実が成る木を見つけてくれたよな。そんなのは無いのか?」
「探せば見つかるわ。全く何もないところではないの。多くの大樹は立ち枯れてそのまま。だけど今も