春の命
『走る詩人』加澄ひろしです。
公園の芝生でたくさんのムクドリが、餌をついばんでいます。視線を下げて、目を凝らせば、草の上を無数の羽虫が飛んでいるのが見えます。膨大な数の羽虫に少し背中をゾクゾクします。草を踏む足はムズムズします。小さな羽虫たちは、草の上をあてもなく、グルグルと飛び回るばかりで、どこへ向かうこともなく、飛び去ろうとすることもありません。簡単にムクドリの餌食になって、芝地は格好の餌場です。この小さな虫たちの乱舞に、公園に遊ぶ子どもたちは、とっくに気づいていたようです。這いつくばって、手で捕まえています。何となく気持ち悪い虫ですが、子どもの頃は、何ともなく手で追いかけて、触っていたことを思い出しました。
筆者へのメール: kasumi@tokyo.ffn.n.ejp
お読みいただき有難うございます。 よい詩が書けるよう、日々精進してまいります。