見出し画像

オープンイノベーションにちょっと困っている地域企業の皆様へ

「そもそもオープンイノベーションってなんだろう」
「どうやってイノベーションを生み出していけばいいんだろう」

2023年7月某日、ベンチャー企業x地域企業 事業共創プログラム【InnoLaboNIIGATA】のイベントで「今さら聞けないオープンイノベーション」をテーマとした講演を行いました。オープンイノベーションについてちょっと困っている地域企業の皆様にも、ぜひ内容をシェアしたいと思います。


ゲスト紹介

今回は長年地方でのオープンイノベーションを推進してきた杉原美智子さん(フォーアイディールジャパン株式会社 代表取締役社長)に講演いただきました。杉原さん、ありがとうございました!

1. オープンイノベーションってなに?

「オープンイノベーション」という言葉が初めて提唱されたのは今から約20年前です。従来は自社の中だけでの研究開発を行う「クローズドイノベーション」が主流でしたが、競争環境の激化や研究開発費の高騰などにより、外部のリソース(大学や他社との連携)を活用する動きが活発化してきました。

近年では、人口構造の変化に伴った市場の変化やテクノロジーの進化により、よりスピード感のあるスタートアップとの連携によるオープンイノベーションが各地で行われています。

ここで大事なことをお伝えします

オープンイノベーションは「企業のあるべき姿と現状のギャップを埋めるための手段」のひとつ

オープンイノベーションに取り組むことが目的になっていませんか?
「なんか新しい事業が生まれたらいいな」という温度感ではないですか?
まずは、企業としてビジョン(あるべき姿)を明確に描けていることが重要です。オープンイノベーションは経営マターであり、決裁権のある役員クラスが担当につくくらいでないと成果は出ないというのが現状です。

講演の様子

何から始めたらいいの?

オープンイノベーションの目的は「新しい市場の開拓や創造」「既存市場の深掘りや付加価値の向上」です。まずは、以下の2つから始めてみましょう。

①目的を明確にしよう
=自社の強みを有する領域、外部の強みを活用する領域のどの部分に取り組もうとしているのかという自社の位置付けを明確にする。
②「新規事業」の具体的な定義・イメージを描き、社内で共有しよう
=領域・規模・期間・予算に加え、測定可能な評価基準を設定する。

出典:フォーアイディールジャパン(株)※転載禁止

「もっと詳しく知りたい!」という方はInnoLaboNIIGATA事務局までお問い合わせください。

2. 参加企業からのQ&A

Q, いままで新規事業のイメージを社内でうまく共有できていなかった。社内(特に上層部)を巻き込んでいくコツは?

経営マターである以上は担当役員をつけることが大事。事例をいくつか社内で共有してみるとイメージしやすいのではないか。また、部長クラスでチームを組んで「自分たちで責任を取る」くらいの覚悟や勢いを見せることも必要。

Q, オープンイノベーションを実行するのに適した人材は?

異業種と交わる、外の世界を知ることがオープンイノベーションの推進には必要。担当者に外を見る機会を提供することが大事。

Q, どうしたら自社に興味を持ってもらえるか?

いまはスタートアップ側が連携先を選ぶ時代になってきている。スタートアップに選ばれる感覚を持つことが大事。そのためには、産業クラスターの力が有効なのではないか。スタートアップが新潟に拠点を持つ意味・価値があると感じるには、地元の中核企業が軍団になって強みを発揮していく。企業が単体で頑張るよりも、受け入れ態勢のある”地域”になることで選ばれるようになる。

最後に

InnoLaboNIIGATAは「ベンチャーファースト」をコンセプトにしています。歴史のある企業も始まったばかりの企業も、ともにビジョンを共有し、お互いが本気になってイノベーションに向き合うことの重要さを改めて感じることができました。

試行錯誤しながらも、オープンイノベーションに前向きな中核企業の多い新潟。各社の取り組みや熱い想いはこちらからチェックしてみてください👇



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?