電脳街案内板、まだ目の覚めている君へ

僕らはいつだって、ぼんやりとした硬さの石を頭に抱えながら、忘れたふりして生きている。

偏頭痛の電流が、たしかにその不安が眠っている場所を教えてくれる。


∴∴∴電脳半身浴∴∴∴

いんたーねっと中毒者の君へ

この世界は全部酸素不足で

息苦しさに終わりはない

この海へおいで

どうせなら甘い煙の中で

溶けてしまおう

 むかしむかし、街には掲示板があった。電信柱があった。高架下に落書きがあった。路地裏に秘密の詩が溢れていた。

でも、いまはもうないよ。

 いんたーねっとの路地裏に詩を残そう。君が気付けば見れるように。

 この弱さを忘れてしまわないように。