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アレルギーは私を守ろうとしているんだね

こんにちは。人生を彩る種まきが趣味なk@sumiです。

今日の種まきは『アレルギーを少し語る』です。

ばりばりアレルギーっ子の娘(花ちゃん/仮名)の話をさせてください。

アレルギーって実は病気だ。え?知ってる??
でもなぜか「かわいそう」と堂々と言われる病気だ。
まさに、風邪をひいたときの「God bless you」くらいの感覚で言われる。
卑屈になった日もあった。今だってサービスエリアのソフトクリームを恨めしそうに見てしまう時もある。
でもね、不足を知って生きる人生は,、人を大きく優しく強くする。
そうは言ってもね、一人じゃ大変なこともあるからさ、ママが料理の腕を磨いて伴走するよ。

アレルギーとわかった日

生後半年を過ぎたことだろうか・・・乾燥性湿疹が酷くて皮膚科通いをしていたある日、アレルギー検査をしてみましょうか?と言われた。
その時は、まぁ、アレルギーって言っても大したことないだろうと高を括っていた。

結果は調べたもの全てに反応したスーパーマルチアレルギーっ子だった・・・
卵・乳・小麦・牛・豚・魚・ピーナッツ・そば?多すぎて忘れた(笑)

やさぐれた。私は心底やさぐれた。
何故なら、息子があかちゃんの頃、大病をしたからだった。(小学1年生でもう一度大病するのだが)

一人目があんなに大変だったのだから、二人目は大丈夫という意味不明な自分勝手な思い込みをしていた私に突き付けられた現実。
そして私は目を背けた。

この子も命をかけて守るんだと誓った日

目を背けようにも、アレルギーは待ったなしだ。
何でも口に入れてしまう年齢だった。
チョコレートの包み紙をゴミ箱に捨ててはいけない。
テーブルの上に飲みかけのカフェオレを置いていけない。
当時5歳の息子もたくさんの決まり事を守ってくれた。

娘が2歳になるころのある夜、寝ていた娘がいきなり咳をし始めた。
そしてみるみるうちに全身が赤くなっていった。

アナフィラキシーだ。なぜ?何も食べていないのに??

意識ははっきりしていたが、眠いのにぐずらない。おかしい。

近くの夜間救急に駆け込んだら、夜中12時を過ぎて閉まっていた。すぐに受け入れてもらえる病院を探すと、車で30分ほどの大学病院だった。
息子の1度目の病気を告げられた病院だった。

病院に着いた頃には症状も落ち着いていて、1時間ほど点滴をして、終わった。

帰る頃は、朝焼けだった。

後部座席で寝ている娘をバックミラー越しに見ながら誓った。

『この子も命をかけて守らなきゃいけない』

何を当たり前のことを言ってるんだと思われるかもしれない。

でも、どこかで私は娘の命と向き合えてなかった気がする。

無意識に息子の病気と比べていたのだろうか。

毎日アレルギーに振り回されることに嫌気がさしていたんだ。

花ちゃん、ごめん。

ついでにアトピーと蕁麻疹もついてきた

アレルギーっ子あるあるだが、娘はアトピーでもある。
でも、こちらはかなり軽度である。
そして、喘息に関して言えば、呼吸器専門の医師から「あと一回、この胸の音がしたら喘息確定ね。アレルギーマーチの典型だから、覚悟はしておいてね」と言われていたのに、奇跡的に回避した。

当時、毎日冷水を浴びさせる、水かぶり健康法を実践していたのだが、きっとこれのおかげだと思っている。(真冬に突入した頃、断念!無念!)

ちなみに、梅雨や台風シーズンに頻発する謎の蕁麻疹持ちでもある。
これが絶秒に厄介で、いきなりかゆいかゆいと掻きむしり出す。
そして蕁麻疹で掻きむしった肌は湿疹になって肌荒れをする・・・

蕁麻疹の塗薬は、医師が「これ、大して効かないんだよね」と処方するだけあって、全然効かない。保冷剤で冷やすのが一番だ。

治療を止めた悔しさ

娘が2歳半になったら、ある大学病院で入院治療をする予定だった。
しかし、直前に息子の2度目の病気が告げられた。

娘のアレルギー治療は断念せざるを得なかった。

アレルギー治療は早ければ早い方が効果が上がる。
そう言われたから、アレルギーのトップクラスの病院を紹介してくれと懇願して、苦手な首都高速を運転して通っていたのに。

入院をキャンセルするために電話をしたとき、小児科の看護師さんに理由を聞かれた、当たり前だ。
数か月待ちをしていた治療を何故止めるんだ?って。
泣かないように、少しだけ理由を話した私に「お母さん、大変だけどがんばって」とだけ言ってくれた。
病気持ちの子どもを持つ母は、医療者の一言が本当に染みる。
「はい」としか言えなかったけど、本当に嬉しかった。

アレルギー治療再開

息子の治療が終わり、今度は娘の番だ。

現在は、息子の大学病院の系列病院で数か月ごとに負荷試験をしながら治療を進めている。

今の担当医とはものすごーく信頼関係があるわけではないけれど(先生、ごめんね。でも、診察時間が極短すぎるよ)、ここで治療をしてもらえていることにとても感謝している。

ちなみに、担当医が「そばアレルギーは数値を持つ10人に1人しか反応は出ない!お母さん、食べさせてみようよ!」と提案してくれ、娘は幸運にも無事にそばをクリア!したのだ。
外食でうどんを食べる度に「そばと別釜ですか」と確認しなくて良いどころか、そば屋に行けるようになった(バンザイ!!)

からださん、ありがとう

娘とはアレルギーの話をたくさんしなくてはならない。
自分でも理解して対応していく必要があるからだ。

そして、アレルギーの仕組みについても説明をしている。

「あのね、花ちゃん(仮名)の体って、めちゃめちゃ花ちゃんを守ろうとしちゃうのよ。ほら、風邪ひくと、ウィルスを身体から出そうと、咳をしたり、鼻水が出るでしょ?花ちゃんの体はさ、牛乳とか卵も、花ちゃんを攻撃してくるから守らなきゃ!って勘違いしちゃうみたい。」と。

そして、「花ちゃんの体、ありがとうね。頭さん、おなかさん、お手てさん、太ももさん、いつもありがとう。もう。ほんとがんばりやさんなんだから!ありがとー!!」って全身をこねくり回す。

ノリの良い娘は「そっかー!ありがとー!ママの頭だってありがとうだよー!おなかもありがとー!おしりありがとー!」と叫んで大声で笑う。

あとがき

最後にアレルギーっ子の親としてつぶやかせてください。

夜間救急で駆け込んだ時、診察した若い男性医師は呆れ気味に「お母さん、心配し過ぎですよ。」と笑った。

その時、原因は『夕飯のツナが原因の遅延型アレルギー』だと言われたので、その後アレルギー会のスーパードクターに伝えると「は?そんなわけないでしょ。遅延型って意味わかってる?」と鼻で笑われた。

この前行ったアレルギー専門の皮膚科医も「お母さん、そんなことも知らないの?」と笑った。娘の肌も全く見ていないのに、「こういう子の肌ってそういうもの」とだけ言われた。

知らないんじゃない。アレルギーもアトピーも嫌になるほど調べて、混乱して、フリーズして、また調べて、困惑するんだ。

だからアレルギーを専門にしている人に会うと、自分が調べてきたことが正しかったのか、今していることが間違ってないのか、うまく聞けないんだ。

アレルギー・・・先は長い。

娘のアレルギー治療も少しずつ、進んでいる。卵は8分の1食べられるし、牛乳は0.8CC飲めるようになった。

アレルギーのおかげで知ったこともたくさんあるし、生活をより健康にシフトするようにもなった。

でもたまにめんどくせーってやさぐれる。

私は十分がんばっているから、今はそのくらいでちょうどいい。

母親としての伸びしろはやっぱりたっぷりあるようだ。

読んでくださってありがとうございました。

みなさんのお時間に少しの彩りを添えられますように。

最後に。
_s_a_s_s_a_さんのイラストをお借りしました。
娘は動物アレルギーもあります。
このイラストのようにふわふわの柔らかい動物と寄り添える日が来るかはわからないけれど、この女の子と娘が重なって見えました。
絵の中だけでもこんな瞬間があったことに心から感謝します。

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