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学会に出席してきました。

先日学会に出席してきました。学会といってもオンライン開催です。例年は各地に出向いて1泊二日で参加してくるのですが、この世の中ですので、対面形式は難しかったようです。全てオンライン開催でした。医療の専門職にとって学会とは日頃の研究の成果を披露する場でとても大切なものです。また専門医や認定資格を取る際の「ポイント」にもなることから、積極的に参加するわけです。私も資格を取るため、今回は1年以上前から準備を重ねて学会発表のエントリーをして審査をしていただき、待つこと3ヶ月・・。長らく待ったある日、メールが届き恐る恐るひらくと結果通知が・・・そして無事通過のお知らせ文字が!その時は嬉しかったですね。いよいよ学会発表する時が来たかぁ、と考えるとこれまで頑張ってきた確かな自信と、少しの緊張感が沸いてきました。そしてそして先日ようやく発表の舞台に立つことがきました。晴れの舞台、発表の登壇といっても・・画面越しですが。

私自身、この1年でオンラインでの会議や研修会、対面を重ねてきたので、WEb上で顔を合わせることには心理的な抵抗は薄れてきました。今回私の学会発表は10分間。事前にスライドを作成して音声を吹き込んだものを学会事務局に送付しておき、当日は質疑応答5分のみオンラインでのライブ配信となりました。結果的にはいくつか質問もいただき(質問もらえないと場もしらけるし泣ける)、それに対する回答もこなし、無事に終えることができました。いやあ質問あって良かった。。質問ないと本当につらいんですよ。あの質問を待つ無言の数秒間の凍り付いた空気感は堪えれない。質問ないということは発表に興味を持ってもらえなかったことになりますから。今回は140人くらいの方にライブ視聴していただいていたと記憶しています。ちなみに学会が対面式だったら、首都圏内の某大規模国際会議場でやる予定でした。今回参加した学会全体では1000人以上は参加しているので、500人くらい(いや300人?)は私の発表スライドみてもらっていると嬉しいんですけどね。それでもオンラインでも生開催でも学会は本当に本当に緊張しますよね。

又、楽しいと思えるのも学会。全国各地から様々な研究発表があるので面白いのと勉強になることがたくさんあるんです。あとは知り合いや知っている方も多いので、何となく同窓会的な雰囲気もなくもない。普段病院の中で仕事していると、患者さんとの対応だけで心身ともに疲弊しきってしまいあっという間に1日が終わるんです。気づいたら20時とか。そんな疲れた夜から研究のことって考えられないんですよ。やっぱり私も医療者ですから、患者さんのために何かしたいという気持ちはみんな持っているんです。でも忙しいと頭が回らないし、目の前の仕事を片付けることで、業務改善や研究に集中できないんです。だからこそ、学会という場があることでモチベーションにもなるし、それを目標にすれば、疲れた頭でも夜な夜な研究資料を整理するし、サンプルを集めるし頑張れるんです。また学会で知り合いや友人、先輩後輩と会うことで、「気持ち」を取り戻すというか、仕事に対するモチベーションを上げることが出来るんです。

学会と言えば、コロナの前は旅行兼ねて楽しむものという感覚でした。昼はもちろん会議場に缶詰で演題発表や講演会で、夜は学会会場近くの居酒屋で各地から集まった方々と盛大な飲み会です。飲み会もはしごはしごで色々なグループの飲み会に顔を出す。本当に同窓会状態です。学会は地方都市の大きな会場やホテルで開催されることが多いのですが、だいたい繁華街が近いので、学会=飲み会・同窓会としてはうってつけなんです。しかも泊っているので時間の制約もないし。結構楽しいですよ。でもこれからの学会の参加方法も変わってきそうですよね。オンライン配信と会場開催のハイブリッド式が主流になりそうな予感。すると、東京にいながらも沖縄開催の学会に参加できてしまうような・・。個人的には、頭を完全に切り替えて勉強するなら体ごと沖縄に行った方が良いかな、とも思いますけどね!

あと学会の雰囲気を体感して思うのが、医療関係者ってライバル関係とは違うので、長年仕事を続けていると何となく顔なじみの知り合いになるんです。勿論、昇進や異動が絡んでくるとそういう関係でもいられないんですけどね。でも他人様っていう関係より、もう少し近い関係です。病院の異動はクラスの席替えと一緒、他病院の職員は隣のクラスの子と同じ、と言います。それくらい近い関係と言えます。学会誌、大学広報誌、研修会などで名前を知っている方もたくさんいるので、人見知りじゃなければ学会はお祭り気分(&もちろん勉強も!)で参加できます。

また普段忙しい先生方も、オンコールもないしなんとなく羽目を外して地方旅行を楽しむ方もいらっしゃいます。昔広島の学会に参加した時は、当時の教授からお好み焼き、バー、さらにホテルに戻ってからも缶ビールを片手に夜通し付き合わされた記憶があります。酒が強い先生も多いので、地方出張の解放感なのか皆さん喋る喋る。スマホ時代の前の方々は、どっちかと言うと会って話すことに楽しみを見出すのが上手です。今の若い先生方はすぐにホテルにもどって引きこもる方もいると聞きますが(笑) 話すことで新しい情報や求人情報も聞けます。どこどこにポストの空きが出るとか、そういう情報大好きです。

と、色々書きましたが、やはり学会は学びの場です。これがあるから日々研究をするし、それを臨床の場や予防医療の場、福祉の場で実践に移していけるのです。研究がなければ専門職は衰退します、厳しい見方をすれば現状維持は後退と同じです。もし、学会に参加するという人が身近にいたらこっそり応援していただけると嬉しいですね。決して遊びに行っているわけではありませんから。これからも私は学会には参加するため、研究と勉強をしていきます。


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