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亀の歩み稽古日記

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舞踏家 由良部正美さんのもとで、踊りの稽古をしています。その中で思ったこと感じたことを、溢れるままに日々綴っています。良かったら、ふらりと覗いてみて下さい。
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2021年2月の記事一覧

亀の歩み稽古日記~無中心の踊り~

“ 無中心の踊り ” Yurabe : 「…そうか、私がやっている踊りには中心がないのか…」 稽古の中での対話によって、明らかにされる認識や言葉があるようだ。 無中心。カラダに中心を持たない踊り。。とは? ちょっとわかりにくいが、、一般的に、、例えばクラシックバレエでは、カラダの中心を胸のあたりまでグッと引き上げ、そこから手足が伸びていく、、というイメージが思い浮かぶ。反対にお能や日本舞踊では、重心をぐっと丹田まで下げることを基本としているイメージだ。。 ( 私

亀の踊り稽古日記~The 胴体~

胴体と手足の繋がりが掴めない、、、 カラダに余裕がない、、なぜだっ? その理由は、、、胴体にありっ…!! …ここのところ全っ然わからなくて、気持ちが少々荒れていた。だから、胴体の大切さに気づくことができて、かなり嬉しい。 最近特に由良部さんは、胴体の使い方の大切さを言い、稽古でも重点的にされている。スーパーボディを目指す為に…?! 胴体の使い方を知り、踊りの精度を増す、と。 簡単に出来るはずもないけれど、胴体を通るとバランスも取りやすく、実感が増し、自由度が広がるの

亀の歩み稽古日記~ 水・Body as Water~

水の動きは、普段の動かし方と発露が違う。胴体を通って手や足が動き、それぞれがバラバラに動くのではなく、連なって動く。股関節を柔らかく。。 「足は何本ありますか? 足は一本です。もしくは無数にある。二本だと思うから二本で動こうとしてしまう。手も無数にあると思って。空間全体が手なの」 へぇ。。。由良部さんは動きながら説明してくれる。ふむふむ。 そして胴体と手足を繋げる為には、どうしても情動というか、、思いも流れ出さないと、固くなってしまう。 その為には、、 「喉、声帯を

亀の歩み稽古日記~中和・触れる感覚

回転の動きから~「中和」について。 手のひらに包まれた小さな回転、両手をひろげ胴体足全体での大きな回転。手のひらに包まれた回転は10本の指がそれぞれに求め合っている。全体が回転となったカラダは、ゆったりと月の光のようにまわりを照らしていく。 その求め合っている指と指との出会い。大きく広がった手と手の出会い。離れたものが触れあってカラダに浸透していくような、ひとつになるような。。 …離れていたものが出会うことによって中和する。 自分ひとりのカラダの中ででも、出会い

亀の歩み稽古日記~まわりの空気も一緒に動いている ~卵~

「まわりの空気も一緒に動いているのを感じて。腕が動くと腕や胸のまわりの空気も動き、それがまた腕や手首や指に伝わり、まわりにも伝わっていく。 よく言っているけど、“虚のカラダ・実のカラダ” 」 例えば手首を柔らかく動かしたいなら、手首を頑張って柔らくしようとするのではなく、まわりの空気に伝わる響きを微細に感じていくこと。それが手首に伝わるから柔らかくなる。気持ちも柔らかく、全体で柔らかく。 ◆回転の動き、その変容 小さな回転、大きな回転、回転が空へと抜ける、光を浴びる、皮